第25話

25話
1,629
2021/05/02 11:56
あなた
えっへへ
リズ
リズ
随分とご機嫌だな


そりゃそうですともカリムと
離れなくてすむのだから


明日から、ウィンターホリデー
前回のサマーホリデーはカリムと1ヶ月以上離れ
離れで死ぬ思いをした、だが今回のホリデー
はカリムの実家に住まわせていただくことになった
あなた
楽しみだな〜
カリム
カリム
何が楽しみなんだ?
あなた
うっわぁ!?カリム!
歩いていた私を急にバッグハグするので
間抜けな声が出てしまった
ジャミル
ジャミル
あなたのことだ、
どうせウィンターホリデーが
楽しみなんだろう?
あなた
バレました?
カリム
カリム
初日には宴があるんだぜ!


宴……………前回カリムパパに幸せにします宣言
したから、少し気まづいんだよね
リズ
リズ
全く、熱砂の国は宴宴と
暇人ばかりなのか?
ジャミル
ジャミル
宴は大昔から伝わる熱砂の国の
伝統行事。仕方のないことだ
あなた
楽しみだね、ウィンターホリデー















1日はあっという間にすぎ





ウィンターホリデーの初めの1日




サラ
サラ
うっわぁ〜いつ見てもやはり
大きいですね〜熱砂の国
リア
リア
姫様、この後すぐに宴が
始まるそうなので急いで準備を
あなた
そうだね
リズ
リズ
あなたの南国衣装はカリムが
既に用意してあるらしい





そう言われ更衣室に置いてあった
衣装を見て私達は驚愕した


絹のような手触りの布に金色の沢山の装飾
何より熱砂の国安定の露出だらけの衣装の
色は真紅


リア
リア
なんっ………今すぐ衣装を変えてきましょう
リズ
リズ
カリムの奴も独占欲の高い男だな
サラ
サラ
あわわ


真紅は熱砂の国の正妃のみが許された禁色
代々アジーム家では、正妃をお披露目する会
で正妃が真紅の衣装を纏う、正妃以外のものが
禁色を纏うと反逆罪で捕まってしまうほどで


熱砂の国の女性が死ぬほど憧れる衣装



分かりやすく説明すると、私がこの衣装を
纏いカリムにエスコートされれば、それはもう
「私はカリムの将来の嫁です」って言ってい
るようなものであって



つまり、宴中の女性全員を敵に回すということ
あなた
こっ……れは…さすがに
着る勇気ないっす
カリム
カリム
あなた〜
カリムは乱暴に扉を開けズカズカと入ってくる
あなた
ノック!
カリム
カリム
別に今更だろ?お前の裸なんて
毎日のように見てる
あなた
あのねぇ、親しき仲にも礼儀あり!
どんなに仲の良い恋人でもノック
はしないといけないの!
カリム
カリム
おぉ?よく分かんないけど分かった!
あなた
それと、この衣装の色の
意味分かってる?
カリム
カリム
あぁ!
あなた
なんでこの色にしたの
カリム
カリム
あなたは俺の嫁さんだろ?
だからいいかなって
あなた
順序ってものがあるでしょ〜(泣)
あなた
カリムの両親に挨拶も
済ませてないんだよ!
カリム
カリム
え?俺もう言っちまったぞ
あなた
は!?
カリム
カリム
サマーホリデーの時、
父ちゃんすっげぇ喜んでたぞ!
あなた
よ、よかった
リア
リア
姫様、時間がございません
あなた
本当!?カリム出ていって!
カリム
カリム
おう!


優秀な従者と護衛達のおかげで何とか時間に
間に合った、宴の場へとカリムと共に歩いて
いる時も女性陣達の視線が痛かった


そして、宴が始まった今
沢山の女性達がカリムの周りに集まっている



モブ
モブ
カリム様〜♡
私のこと覚えていらっしゃいますか?
カリム
カリム
えっ〜と、
あの……あれだ……美味そうな名前の
モブ
モブ
もう!エグレープです〜♡


あ、美味そう
カリム
カリム
あぁ、ぶどうか!
モブ
モブ
カリム様〜横にいる
女は誰でしょうか?
カリム
カリム
おぉ紹介するな!
俺の将来の嫁さんあなただ
あなた
グレイス帝国第一皇女
あなた・グレイスです
あなた
仲良くしてくださいね。ニコッ

私の余裕の笑みに彼女達の顔が若干引き攣る
私を睨む女性陣、それでも微笑む私、全く
気づかずいつもの能天気な笑顔を浮かべる
カリムと、なんともカオスな状況


モブ
モブ
真紅の衣装って身の程
わきまえなさいよ((ボソッ
モブ
モブ
それ笑カリム様がお優しいからそれ
に漬け込んでるだけでしょう((ボソッ

あの、ぜーんぶ聞こえてます。ていううか
あの能天気野郎はどうして聞こえてないの!
あなた
すみません、よく聞こえなかったのですがもう一度言っていただいてもよろしいでしょうか?
モブ
モブ
いえ、なんでも…………
皇女様は耳が悪いと把握不足だった
私達が悪いので…………クスクス
あなた
すみません。とても不敬な言葉が
聞こえたもので、グレイス帝国
皇族に不敬を働いたものは、
問答無用で打首なんです
あなた
情けをかけ、最後のチャンスを与えた
私が悪かったのですよね…すみません
あなた
それで?貴女達は先程、なんと?
モブ
モブ
その衣装、大変お似合いです!
モブ
モブ
失礼を働き申し訳ありません
あなた
構いませんよ?貴女方が
頭だけではなく口も悪いという私の
把握不足が起こしたことですから


今まで、私がどれだけの令嬢の嫌味を
聞きにかわしてきたと思っているの?その
程度の安い挑発にこの私が乗るはずないでしょう
ジャミル
ジャミル
あなたの奴もいい性格しているな((ボソッ
リズ
リズ
知らなかったのか?
あいつは悪い奴だぞ?((ボソッ
モブ
モブ
カリム様、では私達はこれで
モブ
モブ
ありがとうございました
青い顔をした彼女達が足早に去って行った
と思ったらまた新たな女の子達が来た
モブ
モブ
カリムさまぁ〜♡
モブ
モブ
お久しぶりです

次はボンキュッボンの女の子3人組が来た
1人はカリムの腕に胸を押し当て、1人は
カリムの首に腕を回す、そしてもう1人は
カリムの頬を両手で挟む
いやいや、これは流石にありえないでしょ!
この方達殺して差し上げてもよろしいでしょうか?


ありえない、それを何も言わずにされるが
ままのカリムもどうして貴女の頭の中は
そんなにお花畑なのよ!



いいや、落ち着いて私、大丈夫
モブ
モブ
カリム様〜そこの女なんて
放っておいて今夜あいてます?
モブ
モブ
いつもみたいに遊びましょうよ〜
カリム
カリム
おぉいいぞ!マンカラか?
カリム
カリム
俺は強いぞ!
モブ
モブ
ふふ、マンカラもいいですけど
もっとあるじゃないですかぁ〜
モブ
モブ
例えば、Hなこととか
甘ったるい声でそういったクソ女は
カリムの胸元をゆっくりと撫で回す



まじで、本当に何なのこいつ



行きすぎたスキンシップを働く度に
私の方を向き勝ち誇った笑みを浮かべる
ボンキュッボンの3人組




我慢よ、我慢
カリムは皆に優しいだけ

壁も作らなくて男女差別しなくて
誰にでも平等に接する心から優しい人
ってだけでしょ、そんなカリムだから
大好きなんじゃない



そんなカリムだから好きになったんじゃない





側妻をつくってもおかしくないのに、
私のためにつくらないって言ってくれた


それだけで贅沢なのに、我慢しなきゃいけないのに



目頭が熱くなるのを感じ、溜まったものが
溢れる前に急いでその場を後にする


あなた
ごめん、お手洗いに行ってくるね
リア
リア
姫様、私も───
あなた
大丈夫よ
あなた
少しだけ、1人にさせてほしいの
すぐに帰ってくるから
リア
リア
ですがっ──
リズ
リズ
リア
リズ
リズ
心配ない
リア
リア
承知、致しました


足早にその場を後にして、少し夜風にあた
ることのできるバルコニーへと向かう



来た道を振り返り、カリムが追いかけてくれ
ないことを確認すると少しだけ胸が痛んだ


私ってこんなにめんどくさい女だったっけ?
モブ
モブ
あれ、皇女様じゃないですか
あなた
え?あぁぶどうさん
モブ
モブ
エグレープよ!エグレープ!
モブ
モブ
あんた、調子に乗ってんじゃないわよ

おぉこれぞ夢小説あるあるか
あなた
調子に乗るなんて、
貴女達に言われたくないですね
モブ
モブ
はぁ?
モブ
モブ
いいきになんなって言ってんだよ!

彼女は怒鳴りながら、私の衣装にワイン
をかけた、真紅のシルクの素材に紫色の
大きいシミがじわじわと広がる


こいつら…………まじで何してんの!?



彼女達は顔色が段々と悪くなっていき
すぐにその場を去っていった




あぁもう最悪
カリムにせっかくプレゼントしてもらった
衣装、汚しちゃった…………






とぼとぼとカリム達の元へと戻る


あなた
ごめんなさい、折角いただいた
衣装、汚しちゃった
カリム
カリム
…………誰にやられた?
私のボロボロの姿を見てカリムは一瞬で
顔色を変え、こちらを真っ直ぐ見つめて
声のトーンがすごく低い、そんなカリムに
周りの美女達も酷く驚いている
あなた
ううん手が、滑っただけだから
あなた
えっ…………と、少し気分が悪いから
私、今日はここで失礼するね、
カリム
カリム
それなら、俺もっ────
モブ
モブ
カリム様〜もう少しだけ〜
モブ
モブ
そうですよ〜♡
少しだけでいいですからぁ〜♡

立ち上がろうとしたカリムを美女3人組が
止める、女の子に弱いカリムは眉を下げ
されるがままにされている



私はカリムに膝をつき
あなた
楽しい時間をお過ごしください
カリム・アルアジーム次期当主様
と、怒りを滲ませた声色でカリムを睨む
カリム
カリム
まっ────
モブ
モブ
今すぐにでもマンカラしましょう
モブ
モブ
そうですね、私沢山練習してきたんです
カリム
カリム
あ、あぁ


そんな彼らの会話が段々と遠ざかる
私の後に付いている、リア、サラ、リズ
はとても暗い顔をしていた



そして、私の用意された部屋に入る
リア
リア
ありえません、皇女様にあんな態度
あのクソ女共締めに行きますか?
サラ
サラ
いくら、カリム様であろうと
姫様にそんな顔させるなんて
許せませんよ…………
リズ
リズ
お前たち、落ち着かないか
あなた
お風呂は、明日の朝入る
あなた
このまま、寝るから席を
外してちょうだい
リズ
リズ
あぁ
リズ
リズ
リア、サラ、護衛は私がする
お前達はもう休め
リア
リア
はい
サラ
サラ
はい





3人が出ていったことを確認しベットに
うつ伏せになり、扉の向こうで護衛を
しているリズに聞こえないようになるべく
声を押し殺して涙を流す





あなた
うぅ…………ふぅ

30分間、私はひたすらに泣いていた
嗚咽がやみリズにバレないように窓
から降りて、夜風を感じ宮殿を探索
する





モブ
モブ
カリム様〜この後、一緒に〜♡
カリム
カリム
ごめんな、あなたのことろに
行かないと
モブ
モブ
チッ

きちんと私の所へと向かおうとしてくれた
という事実に感動していたのもつかの間
次の瞬間、カリムとその彼女の唇が触れ合った





なに…………?今の…………どういうこと?




カリム
カリム
悪い、こういうことされると
困る!あなたが悲しむんだ!
そう言って、カリムはその場を去り
その後を女の子も追っていった
1人、その場で座り放心していた
モブ
モブ
あっれ〜?君、アジームの所の
次期正妃だよね?
モブ
モブ
えぇ〜ラッキー♡
じゃ早速いただきますか
モブ
モブ
大富豪が選ぶ極上の女だぞ

男達に押し倒され衣服を破かれる、胸に
沢山の痕をつけられ………そのあとはもう
覚えていない



あまりにもショックで信じたくなくて
もういっその事抱いてくれ、私を傷物にして
くれ、そしてこれを理由にカリムと別れよう


もう嫌だ、たくさんだ、こうやって我慢するのは


こうして他の人と体を重ねるのなんて前の
私だったら絶対に嫌だ、でももうどうでも
いい









あぁ……………段々と汚れていく
意識が遠のくなか、誰かも分からない
男のものが入ってくるのをただ呆然と
見つめていた


いつもなら気持ちいいか痛いかのどちらか
だけど何も感じない、何も聞こえない



頬に激しい衝撃が走り、口の中が鉄の味がした
殴られているんだと気づいた




この後、カリムと別れて死のう




皇帝の座は弟のシャルルに任せて
リズには弟の従者を頼もう





楽しかった、いい人生だった





私にとってはとても贅沢で大切で美しい人生だった





カリム
カリム
あなた、愛してる

大好きな彼の声が響いた





もしも、私が逆の立場だったらどうしよう
私がネオくんとキスしたあの時、カリムから
「他の女を抱いたから別れよう」なんて
言われたら…………絶望しかない


その後、カリムが死んだと告げられたら





ふと、我に返り2人の男を突き放す
腹にそれぞれ2発入れ気絶させた後
残り少ない布で体を隠し急いで走る



ドンッ

と誰かにぶつかり、それがカリムということに
気づくのに時間はかからなかった、安心して
腰が抜け、へにゃと床に滑り落ちる






あなた
カリっ…………ムぅ
カリム
カリム
お前…………その体…………
途切れ途切れに発する震えたか細い声も、
信じられないものを見るような目で他の男
がつけた痣と痕を見たと思ったら、突如
目を見開き眉を釣り上げた。
カリム
カリム
何があったんだ!?誰にされた!?
そいつらは今どこにいる!?
あなた
うぅ……………わかんないよ………
怖くて…………そんなこと、考える余裕なんて
次々と頬に涙が溢れる

カリムは自分の服を私に被せ震えた私の
体を抱きしめてくれた
あなた
カリムが他の女の子とキスしている
間、私は男の人に犯されてたよ………
カリム
カリム
なっ、嘘だろ………犯されたって……?
あなた
本当だよ!キスだってされたし
中にだって入れられた!
カリム
カリム
…………………
カリムの顔をちらっと見ると今までの
怒った顔が可愛く見えるぐらいに鋭い
目付きをしていた、こんな顔で見つめられたら
泡を吹いて倒れる自信がある



あなた
カリム、別れよう
カリム
カリム
…………………は?
あなた
もう嫌だ、もう疲れたの、
他の女の子ばっかり!
2人だけの、廊下に私の怒りの叫び声が響く
あなた
カリムなんて……………大嫌い

思ってもいない言葉を口にした瞬間
大きな後悔が押し寄せてくる


カリムの顔を見ようと顔を動かすと
その直後、カリムは私をお姫様抱っこした
ジャミル
ジャミル
カリム!あなたは見つかったのか
よかった………その格好………誰に……
カリム
カリム
ジャミル、今すぐこの宴に参加した
奴全員、地下牢に入れろ
ジャミル
ジャミル
女もか?さすがに無害な女まで………
カリム
カリム
全員だ!

怒り狂ったカリムはジャミルにそう叫んだ
そして、カリムの部屋のベットに私を雑に
下ろす



あなた
カリ………ム………?

すぐに私の上に覆いかぶさり口の中に舌を
入れる、今までにないぐらいに激しく強引
で私の全てを求めるようにキスを繰り返す

ゆっくりと舌を絡めるいつもの優しく甘い
キスとは違う、怒りに身を任せているようだった




そして、少ししかない布を破りそのまま
私の中に慣らすことなく突っ込む


あなた
い゙ったいカリム!
カリムは最初から上手かったので、性欲が
爆発した時以外は全て気持ちのいいものだった
いや、性欲が爆発した時ですらこんなに痛くなかっ
た、


未だに口の中にあるカリム
の舌で上手く息ができない


痛すぎて、苦しすぎてもう訳が分からない





あなた
カリムっ………嘘だから………別れようっ
なんて……大嫌いなんて嘘だから
涙を流し嗚咽が混じった声でひたすら謝る


許してくれないだろう、このまま痛みを
我慢するしかないだろう、そう思っていた


なのに




痛みは消え、口も下も解放され
カリムは震えた手で私を抱きしめる
カリム
カリム
悪かった!
助けてやれなくて、
何もしてやれなくて
痛くしてごめんっ!
あなた
カリムっ…………ごめんなさいっ
別れようなんていって、ごめんなさい
あなた
本当は別れたくないのっ
カリム
カリム
あぁ、分かってる
あなた
ごめんなさい、ごめんなさい
泣きながらひたすらに謝る

あなた
他の男の人と体の関係を
もってごめんなさい
カリム
カリム
お前は悪くないだろう


嗚咽が泣き止むまで、カリムはひたすらに
私を抱きしめてくれた、そして一緒に
風呂に入り私の胸元についた沢山の痕を

上書きしてその上に沢山の痕をつけて
そのまま沢山、カリムの手で私の体を
洗ってくれた










何ラウンドしたのか………もう数えるのもやめた



そして、朝までずっとお互いを求め合い
カリムはもう飽きたんじゃと思うほど肌を重ねた





そして流石に疲れ抱きしめあって
ベットに寝転び一息ついていた



あなた
カリム……私、傷物に────
カリム
カリム
なってない、お前は俺以外から
抱かれたことなんてない
あなた
………………
あなた
こんな私が、正妃になっていいの?
側妻をつくらなくても本当にいいの?
カリム
カリム
お前以外の女なんて考えられない


落ち着いた声でゆっくりと力強く話す


あなた
そっか…………そっかぁ
安心して息をホッと吐く、そしてカリムの胸に
すりすりと頭を寄せる、カリムはそんな私の
額にキスを沢山落としてくれた
カリム
カリム
なんか、いいなぁ〜
あなた
なにが?
カリム
カリム
こうして、時間を気にせず
あなたが横で寝てるの
あなた
ウィンターホリデーだからね笑
カリム
カリム
卒業したらすぐに結婚しよう
それで、一緒の部屋で毎日沢山して
あなた
毎日は………無理かな〜?
カリム
カリム
そんなぁ〜
あなた
でも、結婚、できたらいいね
カリム
カリム
できるといいじゃなくて、するんだ
俺はお前を死んでも離す気ないからな
あなた
うん
リア
リア
姫様!
突如、扉がすごい音がして開いた


リア、リズ、サラ、がズカズカと入ってくる


リア
リア
男2人に犯されたって本当ですか!?
リア
リア
どこで、いつ、誰に!?
サラ
サラ
落ち着いて、リア


いやていううか、今私裸なんですけど


リズ
リズ
あなた…………無事でよかった
リズは大きなため息を吐き私をぎゅっと抱きしめる
リズの手が震えていたことに気づいた、あのリズが
怖いものなしの最強のリズがこんなに震えている
あなた
心配かけて…………ごめんなさい
リズ
リズ
カリム、残念だが未だに
犯人を特定出来ていない
カリム
カリム
どういうことだ?
リズ
リズ
私のユニーク魔法でジェイドの
能力をコピーして沢山の男に
聞いて回ったが人数が多すぎる
リズ
リズ
あなた、記憶を覗かせてくれないか
あなた
……………いい………けど………でも


私は別に構いませんよ?でもカリムさんが
絶対にブチギレるでしょう……………
リズ
リズ
失礼する血の偽りブラッド•ライ


私とカリムの斜め上に映像が流れ出した


「大富豪の選ぶ極上の女だぞ」


「君、よく見れば顔すっげぇ美人」


「こいつ、持って帰る?」


「あぁ、スタイルも悪くない」


そう言いながら私を犯し続ける男たちの
映像が流れる、リアとサラは目を背け
カリムは今にも人を殺しそうな目で
リズは無表情で見終わったあとに殺す、
と呟いてリアとサラで出ていった
あなた
カリム…………怒ってる?
カリム
カリム
そりゃ男には怒ってるよすごく
カリム
カリム
大丈夫、殺しはしない
あなた
そっか………よかった



カリムは私の殴られた頬を優しく触れ
カリム
カリム
手当、する
あなた
あぁありがとう


不器用な手つきで消毒をしてから白色の
ガーゼを貼ってくれた
カリム
カリム
痛かったよな
あなた
そんなことないよ


カリムとそのまま、優しいキスを交わし
そのままお風呂に入って楽しい時間を過ごす














私が疲れて寝た後に、カリムが地下牢に行き
自ら拷問して少しづつ苦しめ男2人を殺した
ことを私は2ヶ月後に気づいたのだった

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