出会ったのは、その存在を知ったのは少し肌寒いが陽の光が心地よい秋の晴れの日だった。
その日はパトロールを称して空を飛んで暇を潰していると病院でヴィランが人質をとって立てこもっているという連絡を受け病院へ向かっていた
先に到着していた警察の方に話しかけるとその人質の場所を教えてくれた。
自分の羽で探すつもりだったけど場所を教えて貰えたおかげで大分時間が省けて早く見つけることができ、早く助けることが出来た。
泣きながら俺に頭を下げ続ける被害者と被害者の家族たち。
そして俺の活躍を報道するテレビ記者。
それに対応しながらこっそり病室を抜け出した。
足早に病院を出ていこうと歩いていると特別病棟の扉が開いていて人間の指ようなものが落ちていた
そっと拾い上げてみるとそれは石のように固く冷たく、断面は無色透明の結晶で俺の羽の色を反射して赤く輝いていた。
こんなにリアルな指の彫刻を作るなんて趣味が悪いな…と思って指を置いて立ち去ろうとした。
すると
と部屋の中から声がした
ひょっとしてと思いそう問いかけるとその女の声は少し弱々しく答えた
この声がこんな趣味の悪い物の所有者だとは信じ難いな…
少し躊躇うが困っているようなので持って行く。
気味の悪い本物のような指の彫刻を拾い上げさっき入りかけてやめた病室の中に今度は入っていく
入って1番最初に目に入ったのは床に散らばる右腕と左脚と右足。
そしてその後にそのパーツ達の元と思われる右腕と左脚を失い、顔も少しかけている女の人だった。
断面は自分が持っている指と同じ光を反射した銀色。
俺が持ってるこの指や下に落ちている体のパーツは本物なのではないかと言うとんでもない思考がよぎる
目の前の人間かも疑わしい先程の女の人の声の持ち主が申し訳なさそうな顔でそう言った。
ただの彫刻だと信じたかったが…それは無理があるな
全く大丈夫ではないが笑顔でそう答える。
そう言って俺から指を受け取りお礼をしている。
彼女は一体なんなんだ…、?













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!