第24話

『印象違い』
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2024/06/25 15:34




『東京湾に進行中の怪獣は現在、第一防獣堤を超え北に進路を取っており』
『第一部隊が討伐に当たっています!!』
『現在避難指示が出ているのは川崎区、鶴見区、神奈川区、西区…』




飛行船のガラス窓越しに見える怪獣討伐の光景に四ノ宮ちゃんと関心していた。
第一部隊、この部隊は完全に怪獣の進路を支配しながら攻撃も止めず続けている。
それを可能にしているのは隊員一人一人のスペックの高さ、おそらく隊員全員が解放戦力40%以上。
小隊長クラスの実力者だ。








あなた
(大して私はまだ25%…)
あなた
(泣きたい)








真剣な顔で飛行内を歩く四ノ宮ちゃんを横目に私は緊張とプレッシャーで息を飲んだ。
押しつぶされないよう、私も頑張らないと。








四ノ宮キコル
あなた
ふぅ、








精神統一をはかるため、胸元をトントンと叩き深呼吸をする、しばらくすると隊長がモビルスーツに着替えてやってきた。








鳴海弦
それじゃあ行きますか








二人で彼の背を追うと、突然振り返ったと思えば急に名前を呼ばれ肩が跳ねる。








鳴海弦
あなたの名字あなた、四ノ宮キコル
鳴海弦
礼儀も
鳴海弦
身なりも
鳴海弦
品位も
鳴海弦
勤勉さも
鳴海弦
ボクは君達に求めない








淡々とした口調で私たちにそう言い放つと、下がっていた前髪を上にあげ、彼は独特な瞳をこちらに向けた。








鳴海弦
要求は一つだ
あなた
…!








笑みを浮かべた彼はそのままパラシュート無しで飛行船を飛び降り、背負っていた箱から自身の体長を優に超える程の武器を出した。
その武器を構えると、彼は怪獣の背にそのまま落ちていく。

そして彼はその武器を怪獣に突き刺し、惨いほどに残虐に討伐していた。








あなた
…っ、
鳴海弦
圧倒的な実力を示せ








彼は軽やかに怪獣の死骸の上を飛び跳ね、自身の専用武器に着地した。

そして……。









鳴海弦
行儀のいい無能ならいらん








そう、言い放った。








あなた
(酷い泣いた)
四ノ宮キコル
面白いじゃない
あなた
(怒ってらっしゃる…)
















鳴海弦
行儀のいい無能ならいらん








これが日本最強の対怪獣戦力、鳴海弦。
そんな彼は今…新聞を見てとてつもなくキャラ崩壊をしています。








鳴海弦
ちょ…
鳴海弦
ちょおおおォォォい!!
鳴海弦
なんか亜白隊長が倒したみたいな絵面になってるじゃないかァ!!








真隣でそう叫ぶ日本最強、鳴海弦。
正直いうととてもうるさくて面倒くさい。
前髪上げた時の顔が1度でもかっこいいと思ってしまった自分を殴りたい。








あなた
鳴海弦
ホラ見てあなたの名字!亜白がトレンド入ってる!!
鳴海弦
倒したのボクやろがい!!なぁ!
あなた
…あの、近いしうるさいです……
あなた
それに亜白隊長はすごく美人ですよ
鳴海弦
近かったのは認めるが最後のは全く話が噛み合っていないじゃないか!
鳴海弦
あなたの名字!!冷たいぞ!もっといたわれ!
鳴海弦
なぁ四ノ宮!!
四ノ宮キコル
……
あなた
鳴海隊長、絡まないであげてください
あなた
年下の少女には荷が重すぎます…
鳴海弦
それはどういう意味だね!?
あなた
……ちょ、近い








至近距離で話してくる隊長から離れようとしたが肩を掴まれて一向に離れられない。
クソ、この人副隊長タイプだ……。
またあの地獄が始まるのかと思い、キリキリと痛む胃を擦りながらため息をついた。
すると隊長が横で何やらブツブツと一人で喋っている、次はなんだ……。








あなた
……
鳴海弦
『亜白の手柄になってて草w』『鳴海涙目w』
鳴海弦
『鳴海は発言がイタい』『隊長には品格も必要』
鳴海弦
ってお前誰やねん!!あ、フォロワー減った!!
あなた
(日本最強、めちゃくちゃエゴサしてる…)
あなた
…ま、まぁ隊長
あなた
俺は鳴海隊長のすごいところ、ちゃんと見てますから
あなた
安心してください








泣きそうになっている隊長を慰めようと精一杯の慰めの言葉を投げかけ、縮こまった彼の背中を軽く叩いた。
すると何故か真顔で急にこちらを向いてきた。








あなた
おぉ、…どうしました?
鳴海弦
……お前、良い奴だな!
あなた
ありがとうございます、?
鳴海弦
ボクの素晴らしさが分かるとはお前は将来素晴らしい隊員になるだろう!!
あなた
ほんとですか…!?
鳴海弦
あぁ!お前は特別にボクが稽古してやろう!!
あなた
え、隊長直々にですか…?良いんですか?!
鳴海弦
あぁ!その代わり…
あなた
その代わり……?
鳴海弦
1日1回ボクを褒めろ!
あなた
そんなのお易い御用ですよ!!
あなた
任せてください!








私達が楽しそうに雑談している間、四ノ宮ちゃんはその光景を虚無顔で眺めていたのを私はまだ知らない。








深夜テンションで書いたので文章もセリフもテンション高めです笑
眠いので寝ます

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