ー響sideー
俺は庵の家に遊びに来た。
…いや、無理やり勝手に入ったみたいなもんだ。
なのにこいつこの態度。心広いのか狭いのかよくわかんねぇ。
ゴッ…と頭を拳で殴られる。
こいつ冗談も通じねぇのか?
ハルの事になるとすぐに手だすな…。
殴られた部分をさする。
マジで痛てぇ…
うわッ…たんこぶ出来たらどうすんだよ。
でもちょっと見たいかも…。
じゃあなんで話すとか言い出したんだよ…マジでこいつ謎だな。
ピリピリした空気で無言が続いた。
ーハルsideー
ふぅ…気持ちよかった。
身体を拭きながら鼻歌を歌う。
……あれっ…
……まぁ庵だけだしいいっか。
↑
タオルすら巻かない無防備くん。
そして僕はそのまま僕はリビングに向かった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
僕タオルも巻いてないんだけどッ…//
ジリジリと近づいてくる。
やばいッ…///
きゅっ…と目を瞑る。
その瞬間、ゴンッ…と鈍い音がする。
目を開けると頭を抑えてうずくまっている響さんが居た。
そう言ってぎゅっと庵に抱きつく。
ぉ、襲うって…//え、え、えっちな事…だよねッ////
そう言ってニコッと微笑んだ。
そ、そんな事考えてなかった…//
ひょいっと軽く持ち上げられ、寝室に向かった。
ーおまけー
痛すぎて死にそう…後頭部はやべぇッ…
気絶しなくて良かった…。
不幸中の幸いだな。
つかアイツら俺置いて寝室行きやがったッ…
俺が苦しんでるのにセックスか?
酷い奴らだな。
殴られすぎたか?
つか、寝室行くなら俺も混ぜろよ。
ッ…麦乃に殺されそうだな…。
いや、バレなれば大丈夫か、?
結局30分ほど苦しみ続けたとか…。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!