前の話
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容赦なく暴力をふるってくるので、僕の体力はどんどん減っていく
もし....中学3年生にもどれたら。
意識が飛んでいく中で、僕はただただ戻りたいと願った....
どれくらいの時間が経ったのかわからない。
顔を上げると....そこは学校だった。
それはすぐに、中3のころの教室だということが分かった。
どうしようどうしようどうしよう!
僕....タイムスリップ?っていうやつしちゃったの?
これで....未来が変えることができるのか?
....ん?転校生なんて....いたっけ?
転校生が入ってきた瞬間、教室内がざわついた。
すごく変わった髪色。
漫画やアニメのような黒いマスク。
僕はなぜか、この子の名前を知っているような気がした。
誰にも聞こえてなかった。
しかし、リズだけは僕を見てくれた気がする。
心臓の動きが一気に早くなった気がする。
リズ....リズ。リズ!
ずっと探してた。誰なのかはわからない。どこで出会ったのかも。
なのになぜか、僕はずっと前からリズを知っていて、ずっと探してた気がする。
リズは、表情一つ変えず、僕の方に歩いてきた。
この無表情だって覚えてる!でも僕だけには、ひまわりみたいな笑顔で....
....笑ってくれたんだ。
その笑い方も、喋り方も、すべてが懐かしいように思える。
なぜなのだろう。今日、初めて会ったはずなのに。
僕はリズのことを....知っている。
な、なんだろ。もしかしたら....リズも僕のことを知っててくれたりするのかな。
なぜか知ってる気がするのも解決するかもしれない。
....ほんとにどうしてなんだろ。
ここは.....図書室前の廊下。だれもめったに通らない場所だ。
そんなに....隠すような話なのか?
んーと?どゆことだ?
ほ、ほうほう.....
〝私に恋をしないこと〟
とても悲しそうな顔をして告げるものだから、僕も悲しくなってきた。
ほら、またそうやって笑う。どうしてこんなに懐かしいのか。まだよく分からない。
このとき、僕はよくわかってなかった。
この条件が、後々自分を苦しめることになること.....
続く((((
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♡→→→→♥
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。