第4話

去ってしまった季節
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2026/05/13 06:56 更新
皆との記憶は少しだけ覚えてる
昔、一緒に特訓した者
遊んだ者
競いあった者
逃げ出した者
本当の私なんて誰も知らない
私の力を知ってしまったら、もう元の関係には戻れない
·
季節喰らい、出番ですよ
季節喰らい、それは呪いの名

この名を呼ばれたら代行者様に何かあったということ
(なまえ)
あなた
はい
春の代行者が顕現を出来なくなったらしい
復帰したばかりのその弱い体に神力は重すぎる
·
はやく行きなさい
(なまえ)
あなた
わかっています
私が通った後の桜が瞬時に散り、春の青空が急に曇り、

「季節の命を奪う、季節喰らい」として皆の目に映る
代行者は祝詞を歌い舞を舞って春を告げるはずだった
けれど、途中では意味がない
その舞は、あまりに危うい美しさだった。

春の代行者・雛菊が袖を振るたびに、

凍土から芽吹きが溢れ出す。

しかし、その生命の奔流は彼女の小さな体を蝕む毒である
花葉 雛菊
花葉 雛菊
あ......ぁ…....
​舞の途中で雛菊の膝が折れる

顕現の儀は途中で途切れ、

春の嵐が制御を失って吹き荒れようとしたその時

背後から、春を拒絶するような灰色の影が代行者を支えた
(なまえ)
あなた
お疲れ様です、雛菊様
(なまえ)
あなた
もう、十分ですよ
​私の指先が春の代行者の頬に触れる。

その瞬間、周囲の温度が劇的に奪われた。

咲き誇ろうとしていた蕾は一瞬で硬く閉じ、

萌え出ずる緑は白銀の霜に覆われていく。
姫鷹 さくら
姫鷹 さくら
あなたの下の名前?、何をした?
姫鷹 さくら
姫鷹 さくら
今、春を.....
友人の声が響く

信頼していたはずの友人が目の前で主を喰った

彼女の目にはそう、映っているだろう
姫鷹 さくら
姫鷹 さくら
信じて、たのにッッ!!
姫鷹 さくら
姫鷹 さくら
雛菊様から離れろ!!!
·
近づかないでください
姫鷹 さくら
姫鷹 さくら
なっ........!どういうことだ!
春の生命力は私にとって毒でしかない

でも、それが私の配役ならばやりとげなければ
花葉 雛菊
花葉 雛菊
つめ、たぃ
無理やり引き戻した"冬"の静気の中で、

代行者の体内が急速に冷却されていくのがわかる
姫鷹 さくら
姫鷹 さくら
雛菊様っ!!
代行者を護衛官に預け何も言わず立ち去ろうとした

すると、友人だった者に止められた
姫鷹 さくら
姫鷹 さくら
待て
姫鷹 さくら
姫鷹 さくら
まさか、お前が季節喰らいだったとは
姫鷹 さくら
姫鷹 さくら
やはり、十年前のあれも全てお前が!!!
花葉 雛菊
花葉 雛菊
さく、ら、言っちゃ、ダメ、だよ
姫鷹 さくら
姫鷹 さくら
雛菊様!!
(なまえ)
あなた
さようなら、春の代行者
部屋に戻った後ベットへ倒れる

あぁ、熱い体が燃えてなくなりそうだ

このまま灰になってしまえ
(なまえ)
あなた
さくら、ごめんね....(泣)

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