俺は、堂本光一。
KinKi Kidsのひとりである。
今日は、クリスマス・・・・
なのに、一人や。
まっ、彼女が、おったら、騒がれるのは間違いないんやけどな。
って、このあと夕方から、クリスマスライブやけど・・・
一方、
俺は、堂本剛。
KinKi Kidsの一人である。
一生懸命ライブの構成を、練り直しとんのに、あいつ、何してるんや。
クリスマスやなぁ・・・世の中は・・・・
そんな電話をしてから、15分後、光一は、楽屋に到着。
買うてきてくれたのは、チーズケーキ。
こんないつものやり取り。
これは、MCのええネタになるわ。
けど、俺たちは、このあと引き裂かれることになるなんて考えもしなかった。
3時間後・・・・
いつものファンへの挨拶。
いつものライヴが終わり、
> 挿入されたアイテム
俺は、光一の口を塞ぎ
なぜやら、ニコニコするスタッフ。
なんでやねん!
光一の手を掴み、ドアを開けて楽屋を去るふたり。
剛の真意を知らずに、その新しくできたジュエリーSHOPに、きた。
にこやかに迎えてくれた女の店員さん。
ふたりは、声を揃えて挨拶(笑)
騒がれたくなかった
店員さんは、どうやら俺たちのことを知らないみたいで・・・
剛は、中を見回り始めた。
俺も見回り始める。
中は、閉店近くだからだろうか、お客さんは少なかったため、俺たちは、気づかれずにいる。
ってか、それも、寂しい話やな。
俺たちふたりは、黙ってその指輪をはめてみることにした。
それが、ぴったりとはまったんや
思わず、ふたりで叫んでいた。
俺たちは、しばらく黙って、お互いを見る。
・・・なんだか、ほんまに、その指輪に惹かれた俺たちは・・・
ふたり声揃えてそう言うてた。
言うとることは噛み合ってないけど(笑)
そして、店員さんは、ほんまに安くしてくれはって・・・・
ほんまに、俺たちが、KinKi Kidsって知らんのやろうか?
それだけが、気になった。
俺たちふたりは、それから黙って歩いていた。
ほんまに、デートしたみたいになってる
そして、この指輪を、買ってからか、不思議な夢をみるように、なったんや
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。