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第1話

1、お揃いの指輪
3,343
2019/10/06 10:44
俺は、堂本光一。
KinKi Kidsのひとりである。
今日は、クリスマス・・・・
なのに、一人や。
まっ、彼女が、おったら、騒がれるのは間違いないんやけどな。

光一
光一
暇やな
って、このあと夕方から、クリスマスライブやけど・・・
一方、
俺は、堂本剛。
KinKi Kidsの一人である。
一生懸命ライブの構成を、練り直しとんのに、あいつ、何してるんや。
クリスマスやなぁ・・・世の中は・・・・
剛
電話してみるか・・・
光一
光一
もしもし
剛
もしもし?光一か?
あんさんいまどこにおるねん。リハーサル始まるで?
光一
光一
すまん、すまん。すぐ行くわ。
剛
クリスマスケーキでも買うてくれたんか?
光一
光一
まさか。
そんな電話をしてから、15分後、光一は、楽屋に到着。
光一
光一
メリークリスマス
剛
ほんまにクリスマスケーキ買うてきた・・・
ってか、ようさんあるけど?
光一
光一
いやなら、食べやんでええで?
剛
・・・食べる。
ってか、お前って甘いのすきやったっけ?
光一
光一
まぁ、苦手やな。あっ、でもこれなら食えるから。
買うてきてくれたのは、チーズケーキ。
剛
せっかくやで、いただきます。
光一
光一
剛・・・
剛
ん?
光一
光一
太るで?
こんないつものやり取り。
これは、MCのええネタになるわ。
けど、俺たちは、このあと引き裂かれることになるなんて考えもしなかった。
3時間後・・・・
光一、剛
俺たちが、KinKi Kids!みんな、ありがとう!!
いつものファンへの挨拶。
いつものライヴが終わり、
スタッフ1
お疲れさまでした!!
光一、剛
お疲れ様!
スタッフ1
お二人はこのあと、どうされるんですか?
光一
光一
あー、打ち上げ?
スタッフ1
はい!ぜひ、行きましょう
剛
あー、今日は疲れたで帰るわ。なっ、光一
光一
光一
えっ?
剛
たまには、ふたりで食事しようって
> 挿入されたアイテム
光一
光一
言うてな・・・・
俺は、光一の口を塞ぎ
剛
ほな、そういうことなんで
スタッフ1
あ~!クリスマスですもんね~
なぜやら、ニコニコするスタッフ。
なんでやねん!
光一
光一
いや、ちゃうて。俺と剛は・・・
剛
デートいきまーす!ほな、お疲れさんでしたー
光一の手を掴み、ドアを開けて楽屋を去るふたり。
光一
光一
剛?どういうことや。
剛
光一、俺さ・・・
光一
光一
あ?
剛
彼女に、フラれてしもて
光一
光一
ふーん。で?寂しいクリスマスを、過ごすことになりそうやから、付き合ってくれと。
剛
わかってるやん!
光一
光一
・・・・・・
剛
クリスマスプレゼント弾むから!
光一
光一
いや、それは・・・
剛
たまには、ええやん。
光一
光一
・・・・
剛
新しくジュエリーSHOPが、できたらしくてさ
光一
光一
誕生日に、くれるんやないんか?
剛
ええから、ええから。
剛の真意を知らずに、その新しくできたジュエリーSHOPに、きた。
光一、剛
へぇー、ここかぁー
ジュエリーSHOPの店員さん
いらっしゃいませ
にこやかに迎えてくれた女の店員さん。
光一、剛
あ、どーも。
ふたりは、声を揃えて挨拶(笑)
ジュエリーSHOPの店員さん
お二人は・・・・
光一、剛
あっ!しっ!いま、ライブを終えたばかりで・・・
騒がれたくなかった
ジュエリーSHOPの店員さん
えーっと?
店員さんは、どうやら俺たちのことを知らないみたいで・・・
ジュエリーSHOPの店員さん
新作があるんです。
試してみませんか?
光一、剛
・・・・(この人俺たちのこと、ホモとか思ってるんやろか)
ジュエリーSHOPの店員さん
ぜひ、試してください
光一、剛
はい
剛
・・・・これええな
剛は、中を見回り始めた。
光一
光一
・・・・・
俺も見回り始める。
中は、閉店近くだからだろうか、お客さんは少なかったため、俺たちは、気づかれずにいる。
ってか、それも、寂しい話やな。
ジュエリーSHOPの店員さん
これが、新作の指輪です。ぜひ、はめてみてください
光一、剛
・・・・
俺たちふたりは、黙ってその指輪をはめてみることにした。
それが、ぴったりとはまったんや
光一、剛
これや!
思わず、ふたりで叫んでいた。
ジュエリーSHOPの店員さん
やっぱり・・・
剛
えっ?やっぱり?
ジュエリーSHOPの店員さん
お二人に、はめていただきたかったんです。お安くしときますから、買いませんか?
光一
光一
いや~でもなぁ~
光一、剛
・・・・・
俺たちは、しばらく黙って、お互いを見る。
・・・なんだか、ほんまに、その指輪に惹かれた俺たちは・・・
光一、剛
せっかくなんでかいます。
ふたり声揃えてそう言うてた。
剛
こいつ、もうすぐ誕生日やし。
光一
光一
今日は、クリスマスなんで
言うとることは噛み合ってないけど(笑)
ジュエリーSHOPの店員さん
ふたり、仲がいいんですね
光一、剛
・・・・・ははは
そして、店員さんは、ほんまに安くしてくれはって・・・・
ほんまに、俺たちが、KinKi Kidsって知らんのやろうか?
それだけが、気になった。
光一、剛
・・・・・・
俺たちふたりは、それから黙って歩いていた。
ほんまに、デートしたみたいになってる
光一
光一
まぁ、ええか。クリスマスやし。
剛
・・・それ、誕生日プレゼントやな。個人的な
そして、この指輪を、買ってからか、不思議な夢をみるように、なったんや

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