第19話

14話
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2021/02/05 17:12
柊side
水篠 柊
水篠 柊
っ…
頭がクラクラする。僕は、確か誰かに殴られて気絶させられたような…くっそ、僕がやられるなんて…

ん?誰か奥にいる
水篠 柊
水篠 柊
誰?
あら、お姫様のお目覚めね。
いや、姫じゃないし…
私の正体に気づいたんじゃないの?
水篠 柊
水篠 柊
三条桜子…つくしちゃんをどうするつもり?
三条 桜子
三条 桜子
こんな時でも人の心配?別にあの子を傷つけるつもりはないから安心して。
水篠 柊
水篠 柊
司をおびき寄せるため?
三条 桜子
三条 桜子
さすが調べてきたお姫様は物分りの良いこと。
水篠 柊
水篠 柊
さっきから僕のこと”お姫様”ってどういう事?てか、僕、男なんだけど…
三条 桜子
三条 桜子
っ!とぼけないでよ!あんたは小さい頃からずっと四人のお姫様だったじゃない!
水篠 柊
水篠 柊
はい?
三条 桜子
三条 桜子
学年が違うくせにあんたはいつも誰かしらと手を繋いで、いつも一緒にいて、可愛い、可愛いってちやほやされて!一方で私はいつもいつも、ブスって虐められて!
あぁ!思い出した…幼稚園のとき、僕は学年が一つ上の司達といつも一緒にいた。だって、お兄ちゃんもお姉ちゃんも、その学年だったし、その時はまだ片目に慣れてなかったからだし…
水篠 柊
水篠 柊
三条桜子ってあの時の…
三条 桜子
三条 桜子
一年休学して整形までして、綺麗になって帰ってきたのに、私には見向きもしない!
水篠 柊
水篠 柊
そこまでして好かれたかったの?人を利用しても?
その時、思いっきりビンタされた。爪で引っ掻かれたかも。
水篠 柊
水篠 柊
っ…
三条 桜子
三条 桜子
うるさい!一番あんたが邪魔なのよ!
三条桜子がそう言うと、奥から刃物を持った男が出てきた。まじか…
三条 桜子
三条 桜子
人の心配するより自分の心配を先にしたら?この子好きにしていいよ。
水篠 柊
水篠 柊
・・・司を傷つけたら許さないから…
三条 桜子
三条 桜子
この状況でよくそんなこと言ってられるわね。
ハハハ…慣れてるからね…昔はよくあったし、僕もしてたな〜(不良時代)

そう言うと三条桜子は何処かに行ってしまった。残されたのは、僕と刃物を持った男だけ。こいつ、前に三条桜子と一緒にいた男だ。
確かにあいつが言ってた通りめっちゃ可愛いな…ニヤ
水篠 柊
水篠 柊
・・・殺すんなら、さっさと殺せよ…
その強気な感じ好きだよ。俺と付き合わない?
僕の顔を舐め回すように見ながら、そんなこと言ってきた。
水篠 柊
水篠 柊
・・・残念ながら、今は類以外に男に興味無いんだよね…
ふーん。お前、おぼっちゃまなんだろ?
水篠 柊
水篠 柊
それが?
おぼっちゃまなのに、男が好きとか有り得るの?
水篠 柊
水篠 柊
あんたに関係ない。てか、さっきから思ってたんだけどキモい
そう言った瞬間男の表情が変わり、思いっきり殴られた。
水篠 柊
水篠 柊
っ…痛てぇな…
せっかく優しくしてやってんのに、生意気なんだよ!
水篠 柊
水篠 柊
頼んでない。
お前、いい加減にしろよ!
それから何度も殴られる。くっそ、手が縛られてなければ、ボッコボコに言わせられるのに…とか考えていた時、突然目の前の男が消えた。
何やってんだよ。
急にとてつもなく低い声が聞こえてきた。僕が顔を上げると、そこには相手を睨む類がいた。
二人
柊!(総二郎とあきら)
そこへ息を切らせながら総二郎とあきらがやってきた。そして、二人とも僕を見て表情が変わった。
西門 総二郎
西門 総二郎
お前、柊に手出すとか覚悟できてんの?
美作 あきら
美作 あきら
俺達の大事な柊をここまで傷つけるとか何様のつもり?
何?スーパーヒーロー参上って感じ?w
西門 総二郎
西門 総二郎
は?
てか、その子が悪いじゃん。おぼっちゃまなのに、男が好きとかヤバくない?w
美作 あきら
美作 あきら
柊のこと何も知らないくせに、よくそんなこと言えるね。
総二郎とあきらが男と話している間に類が手を縛っていたのを取ってくれた。
水篠 柊
水篠 柊
ありがとう。
花沢 類
花沢 類
ううん。それより大丈夫…じゃないよね。
水篠 柊
水篠 柊
いや、これぐらい大丈夫だよ。昔に比べたら。
花沢 類
花沢 類
でも、俺はもう終が傷ついてるところなんか見たくない。
水篠 柊
水篠 柊
類、ごめんね?心配かけて…
花沢 類
花沢 類
ううん。良かった、手を出されてなくて…(性的な意味で)
水篠 柊
水篠 柊
www
類は僕がある程度大丈夫な所を見ると、意識を男に戻した。
花沢 類
花沢 類
俺の柊に手を出すなんて、ある程度の覚悟は出来てんでしょ。
三人がここまで怒る所なんて初めて見た。僕がそんなこと考えていると男が床にうずくまっていた。
西門 総二郎
西門 総二郎
こいつ、この後どーすんの?
美作 あきら
美作 あきら
うちの使用人達に連絡したから大丈夫でしょ?柊怖かったねヨシヨシ(。´・ω・)ノ゙
水篠 柊
水篠 柊
いや、恐怖は無かったよ。怒りはあるけど。
美作 あきら
美作 あきら
さすがw元ヤンだねw
水篠 柊
水篠 柊
まぁねwそれよりも”俺”さ、やり返さないと気が済まないんだけどさ。殺っちゃって良いかな?
美作 あきら
美作 あきら
おいおい、さすがにそれはw
花沢 類
花沢 類
良いんじゃない?柊がそうしたければ。
西門 総二郎
西門 総二郎
おいおい、類…w
花沢 類
花沢 類
それに、今の柊の目はヤバいよ。
二人
え?w(総二郎とあきら)
水篠 柊
水篠 柊
・・・(男を殺しそうな目をしてる)
西門 総二郎
西門 総二郎
本当だw
美作 あきら
美作 あきら
ヤバいw
花沢 類
花沢 類
柊、程々にね?
水篠 柊
水篠 柊
・・・分かってる。三人は外に出て、見張ってて
花沢 類
花沢 類
俺はここに残るよ。
水篠 柊
水篠 柊
類…
西門 総二郎
西門 総二郎
分かった。
美作 あきら
美作 あきら
じゃあ、先に行ってるね?
水篠 柊
水篠 柊
うん。
そして二人は出ていった。
水篠 柊
水篠 柊
類も残らなくて良かったのに…逆に僕が殴ってるところ見られたく無かったのに…
花沢 類
花沢 類
そうかもしれないけど、何かあったらすぐに対応出来ないでしょ?
水篠 柊
水篠 柊
・・・まぁ、良いや。
そして、僕は男を殴り始める。不良を辞めてからは、滅多に殴らなくなったけど、ここで殺らないと僕のプライドが許さない。やっぱり、殺られたらやり返さないとね。
それから数分後、殴って満足した僕とそれを黙って見守っていた類は、外に出た。
西門 総二郎
西門 総二郎
お!終わった?
水篠 柊
水篠 柊
うん、満足した。(✿︎´ ꒳ ` )♡︎
美作 あきら
美作 あきら
ハハハ、怖ぇ…( ̄▽ ̄;)
花沢 類
花沢 類
すっきりして良かったね(*^^*)
水篠 柊
水篠 柊
うん(❁´꒳`❁)ニコ♡…そういえば、司達は?
美作 あきら
美作 あきら
二人とも無事みたいだよ。何か司は怪我してるみたいだけど。
水篠 柊
水篠 柊
良かった…
西門 総二郎
西門 総二郎
てか、柊の方が怪我してんじゃねぇの。
水篠 柊
水篠 柊
まぁねw
花沢 類
花沢 類
柊、病院に行こうね。
水篠 柊
水篠 柊
うん。
その後、類に付き添われて僕は病院に行った。

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