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第14話

# _💚_
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2024/03/05 09:00
今日、顧問が出張で部活に来ないらしい。
年頃の男子高校生の言う噂は、そんじょそこらの田舎の何十倍もの拡散力を持つ。
30分くらいはやく切り上げようぜ、なんて高校生らしいサボりを考えたり、なんなら休みにするか、と言って談笑したりする。


クラスメイト
あれ、女バスじゃね?



そう指差した先には、ダボッとしたハーフパンツを履いたバスケ部の生徒。
しかしその中にあなたの名字の姿はない。
なんだ、と少し興ざめしている自分に驚く。


クラスメイト
おーい!何でグラウンドにいんの?
女バス
学年委員が体育館使ってんだって
女バス
あなたくん学年委員だからいないのマジ最悪
クラスメイト
っつーか、ここに来て何すんだよお前ら
女バス
顧問曰く筋トレとランニングだって
多田 友也
待って、女バスの顧問来るの?



サボれない、と知ったサッカー部員は顔を真っ青にする。
けれど、潔にとってはそっちの方が都合が良かった。
部活が長引けばあなたが来る可能性が上がる。
もしかしたら、また会話ができるかもしれない。
そんな淡い希望を胸に、少しぬかるんでいる地面を蹴り飛ばした。

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