憂いを帯びた様でキラキラと光った瞳で、綺麗な声で優しく囁く
その瞬間、胸がはち切れそうなくらいに膨らんで、手足の爪まで神経が張るような感覚になる
他の記憶は無いのに、それだけはしっかりと脳内に焼き付くように覚えている
恋という感覚を知ったのはその時だった
アイドルを独占している様な気持ちになる、満面の笑みがとても愛らしくて、太陽に当たって美しく輝く金髪が、泡のように消えてしまいそうだった
そして、後悔と喜びが同時に襲ってきた
気づかないうちが一番幸せだというのに、恋をしてしまったから
ガラスにぼんやりと写った自分の顔が、ついさっきとは何かが変わってしまった気がした
そう言われたのは初めてだった
初対面の人に言われただけなのに、それが嬉しくて堪らなく、何故か頭がズキズキと傷んだ
毎朝自分の顔を鏡で見て歯を食いしばっていた私が、今では少し笑える様になったのは、これのおかげだろうから
見た瞬間、恋に落ちた。一目惚れというのだろう
諦めた様な紅色の目がこちらを向いて反射で王冠のような光が見えた
紫と薄紅が入り混ざった髪に誰よりも心が奪われた
たまに現れる王冠が見えると、全身がぞわっと鳥肌が立つ。そこから片想いが始まったのだろう
ーーーー軽いキャラ説明ーーーー












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!