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第1話

1話
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2024/07/02 22:00
僕がこうなってしまったのは大ちゃんが悪いんだよ。

僕はずっと大ちゃんの事が好きなのに、大ちゃんが僕以外を見るから。

僕は大好きな大ちゃんを手に入れる為だったら、何だってするから。
最近、誰かにずっと見られている気がする。
元々、インドアやし仕事以外での外出が多いわけではない。でも、その度になんとなく誰かにつけられているような感覚。

その違和感は間違っていなかった。

マネージャー
何か、最近、大吾くんの盗撮写真みたいなのが大量に事務所に送られてきてるんやけど、何か心当たりある?
大ちゃん
えっ?
そこには仕事の送迎から仕事終わりでコンビニに寄った姿、オフで廉や正門と会っている時とか、24時間、365日監視されてるんやないかってくらいの大量の写真が並べられていた。そのほとんどが自宅周辺から撮られていた。その写真と一緒に『君が欲しい』と一言手紙が添えられていたらしい。
大ちゃん
これ、なんですか?
マネージャー
犯人は分からないけど、つけられて大量の写真が撮られている事は間違いない。一応、事務所とか警察に相談しようと思うけど、それでいいよね?
大ちゃん
はい。
マネージャー
念の為、今日から送迎の時とか今まで以上に警戒はしておくけど、何か危険を感じたら必ず連絡して下さい。
大ちゃん
分かりました。迷惑かけてすみません。
マネージャー
やっ、大吾くんが悪いわけじゃないから。悪いのは犯人でしょ?
大ちゃん
まぁ。あの、この事って他のメンバーは?
マネージャー
まだ、言ってないけどどうしようか?
大ちゃん
とりあえず、隠してもらえますか?他のメンバーも怖いと思うし、隠した状態でマネージャーさん達が注意だけしてあげて下さい。
マネージャー
了解致しました。
やっぱり、最近、感じていた違和感はコレやったんや。こうなった以上、犯人が分かるまでなるべく家から出ない事を今まで以上に徹底するべきやし、あとはマネージャーさんから提案された引っ越し。これを早急にしないといけない。
それまでの間はホテルを転々とする事になりそう。

はぁ、ストーカーとか正直、怖いししんどい。


今日は7人仕事やしとりあえず気分切り替えて頑張らないと…。
流星
大ちゃん。どうしたん?
大ちゃん
流星。おはよう。
流星
うん。何か暗い顔してるで。
大ちゃん
そう?眠いんかなぁ。
流星
ホンマにそれだけ?流星に隠し事したらあかんよ。
大ちゃん
ないない、何も隠してないで。
流星
なら、ええけど。
大ちゃん
心配してくれてありがとう。
流星
ううん。
あかん、流星に心配かけてる時点で全然あかんやん。ちゃんと気持ち切り替えな、こんな怖い事流星に知られたら、流星が可哀想やし。
大ちゃん
流星、ありがとう。
俺はいつものようにふざけて流星をハグする。
流星
もう、大ちゃん、やめて。
大ちゃん
ええやん?
流星
うふふ。心配して損したわ。
みっちー
えっ、大吾くん何かあったんですか?
大ちゃん
ん?何もないよ。流星が何か勘違いして心配してくれた。
みっちー
なんやそれ。
大ちゃん
流星♡
流星
もう、大ちゃん、いい加減にしいや。
大ちゃん
はい。
これが日常。俺はいつもの西畑大吾にちゃんとなれてる。

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