第21話

21話
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2024/10/08 22:00 更新
約束したマネージャーとの食事会は仕事終わりの8時過ぎから始まった。車の運転があるから彼はお酒を飲んでいなくて、僕もお酒は飲んでいない。それなのに、さっきからお酒を飲んだ時みたいに、身体が熱くてそして眠たくなってくる。
マネージャー
流星くん、聞いてます?
流星
あっ、うん。ごめん、なんか眠たくて。
マネージャー
じゃあ、そろそろ家に送りましょうか?
流星
せっかくなのにごめんなさい。
マネージャー
大丈夫ですよ。十分楽しかったですし。
そう言ってマネージャーの車に乗って自宅までの道を走る。車の揺れで眠気が増すのと身体の火照りで気持ち悪くなった僕はマンションに着くとまともに歩けそうになくて、マネージャーに抱えられるように部屋に入った。
マネージャー
流星くん、大丈夫ですか?
流星
あっ、うん。ありがとう。あとは大丈夫やから。
マネージャー
本当に?
本当に大丈夫か僕が調べてみます。
流星
えっ?
マネージャー
どうせ大吾さんともやったんでしょ?
なら、僕の相手もしてくださいよ。
朦朧とした中で僕の上にまたがる彼の顔はいつもの優しくて穏やかな表情ではなかった。こうして僕はまた襲われるのかそう思った所で意識を失い、朝、気づいた時には汚れたシーツの上で裸のままだった。そして、彼の姿はなかった。でも、身体に感じる違和感が僕は彼と致したんだと証明されてるみたいだった。

せっかく大ちゃんの恋人になれたのに、僕はまた汚れてしまった。
大ちゃん
おはようございます。
流星
おはようございます。
流星と付き合うって決めて初めての7人仕事。って言ってもメンバーには秘密やし何も変わりなく過ぎていくはずやったのになんだか流星の様子がおかしい。
何かに怯えるようにしていたかと思えばぼんやりと遠くを見ていて、会話の中にも全く入ってこない。
大ちゃん
流星、どうしたん?調子悪い?
流星
大ちゃん、トイレ。
大ちゃん
えっ?
流星
一緒にトイレ行こ。
大ちゃん
お腹痛いん?大丈夫?
流星
うん、トイレ行ったら治ると思うから。
そう言う流星に付き添うようにトイレに向かうと流星はいきなりトイレの個室に俺を連れ込みキスしてきた。
大ちゃん
ちょっ、流星、あかんって。
流星
お願い、お願い。んふっ、ちゅっ。
大ちゃん
付き合うっていうたけど、こう言うのは違うやろ?どしたん?
流星
大ちゃん、好き。
大ちゃん
うん、俺も流星が好きやで。
でも、今は仕事中やろ?
流星
仕事辞めたい。
大ちゃん
どした?何があった?
流星
全部、忘れたい。
大ちゃん
ホンマにどうしたんよ。
そう言って涙目で優しく抱きしめてくれる大ちゃんに抱きしめられるほどに、僕は薄汚れた人間なのにって思ってしまう。昨日、僕を襲った彼は何もなかったようにメンバーと話して普通に仕事をしている。その事が僕の心をさらに苦しめる。
大ちゃん
とりあえず、今日のお仕事は頑張ろ。
終わったらお家に帰ってお話しよ。
流星
分かった。
そうしてどうにかその日の仕事は無事に終え、僕は大ちゃんの家にやって来た。

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