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第2話

-これまでの人生-
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2022/01/01 08:55
これまでの人生は、あまりいいものとは言えない。


私の家は貧乏で、服も食べ物もろくに買えなかった。


学校では、いつもいじめの対象で、泣いて帰るのは当たり前だった。


それでも毎日頑張って学校に行った。人一倍勉強して、人一倍努力をした。


そんな努力が実ったのか、有名高である、
”優神学園(ゆうかみがくえん)”略して、
”優学(ゆうがく)”に、特待生推薦枠で入学する事になった。


両親は、泣いて喜んでくれた。


『卒業式が待ちどうしい』そうおもっていた。


-卒業式の日-

卒業式当時の日、両親の姿はなかった。


卒業式が終わり、自宅に帰った。


自宅のドアを開けると、突然クラッカーの音がした。


驚いている私を、両親はそっと抱きしめた。


両親は、私の手を引きリビングへと連れて行った。


目の前には、制服や教科書が置いてあった。


「今までごめんね。学校、頑張ってね。」


両親はそう言って、もう一度抱きしめた。


私は、零れてくる涙を抑えきれなかった。


「ありがとう。お母さん。お父さん。」


私はそう言って、強く抱きしめた。


両親の思いが、私に”勇気”と、”優しさ”分けてくれた。
















「ありがとう。」














「私を産んでくれて。」
















「愛してくれて。」
















「育ててくれて。」


















「ありがとう…」























そんな気持ちでいっぱいだった。






少しでも恩返しが出来たら。







少しでも喜んでもらえたら。







少しでも……少しでも……







でも、人生そう簡単にうまくいかない。






ちょっとずつ…ちょっとずつ…






恩を返していけばいい。






入学式が楽しみになっていた。






私が知らない世界が見えると思っていた。






でも、甘くないのが人生だ。






入学式で起きることは、まだ誰も知らないのだから。







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