一件落着とまではいかなくても
ゆるーく事が解決したようには見える。
気持ちはだいぶ楽になったし…
例の彼女たちは自然と肩身が狭くなって
来たのか大人しくはしてるみたいで…汗
そんな日々を送ってるうちにあっという間に
1ヶ月が過ぎようとしてる。
梅雨の少しじめっとした暑さのある日々。
少しずつ変わり始めた私たち。
リノオッパはダンスの副業が
忙しくなって来たようであまり顔を合わせる
ことが減ってしまったように感じる。
ジソニオッパも…
オッパは超絶インドアが改善されて
身なりにも気を使うし外に出向くように
なったと思うから。
いい方向に向かってるみたいで良かった。
自分のことは自分で出来る。
掃除や家事だって。
ありがたい事はそうだけど…
リノオッパには家事一つ一つに思いが
詰め込まれた感じがする。
ブーッブーッ
久々に聞いたプライベートのオッパの声…
ジソニオッパは少し寂しそうではあるけど…
急いで支度してると後ろに気配を感じた。
振り返ったら目の前が暗くなって…
何も見えなくなった。
まさかのハグ…汗
照れ臭くて大した返事が出来なかったけど。
オッパもまた何か覚悟があったのかもしれない。
短いやり取りだったけど…そんなふうに
感じたんだ。
タクシーに乗り込んでリノオッパの元に向かった。
一瞬でもいいから顔を見たかった。
ダンススタジオに着いて受付のお姉さんに
声をかけた。
受付のすぐ後ろにある扉を開けると
バックヤードがあるみたいで…
お姉さんが扉を開けた途端に見えてしまった。
オッパが女の人…それも綺麗でスタイルも
私よりも断然良くて…笑顔でやり取りしてる。
お腹の奥底から黒いものがグッと上がって
来る感覚がした。
ジソニオッパが色んな気持ちで送り出して
くれたはずなのに…
まだまだ私はお子ちゃまみたいだった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!