第2話

episode1
679
2024/05/04 22:15
side.松村北斗
───────────────────────
???
ごめん、ごめんな北斗っ…!
なんで……?
なんで貴方は謝るの…?
ねぇ、貴方は
松村北斗
松村北斗
誰なの……?
───────────────────────
パッと、目が覚める。
あの人が誰なのか分からずに。
今日の目覚めも、いつも通り。
松村北斗
松村北斗
っ、あ………
分からない。
あの人が誰なのか。
何が目的なのか。
でも、あの人が夢に出てきた日はいつも目覚めが嫌な感じがする。
松村北斗
松村北斗
ッはぁ……
松村北斗
松村北斗
今日は、新しく入ってくる人がいるっていうのに……
誰かっていうのは知らされてないけど、俺と同じぐらいの年代だってことは分かる。
確か……5人?
こんなに沢山入ってくるなんて珍しいんだよね。
何かあったのかな?
コンコン
松村北斗
松村北斗
はーい?
ガチャッ
清水佑也
おはよ、北斗
清水佑也
よく寝れた?
松村北斗
松村北斗
んー…それがさ、またあの夢見て…
清水佑也
そっか…
清水佑也
何なんだろうね、その夢
俺が発する言葉を疑いもせず、馬鹿にするでもなく信じてくれる人。
それがこの清水佑也さん。
ここの施設の社長がこの人。
凄い優しい人だよ、佑也さんは。
清水佑也
あ、5人が着いたらしいから迎え行ってくれない?
清水佑也
北斗と同じぐらいの子たちだし
松村北斗
松村北斗
え~…まぁいいけど…
人見知りの俺からしたら地獄みたいなもんなんだけどなぁ……
まぁいいか……
ガチャッ
松村北斗
松村北斗
はぁ…佑也さんも俺が人見知りって知ってるはずなのに………
新しく入ってくる5人……

玄関か?
そう思いながら玄関に向かう。
松村北斗
松村北斗
…あ、あれか
多分そうだろうと思った場所には一カ所に固まって話してる5人がいた。
松村北斗
松村北斗
あ、あの………
???
へっ!?男の子!?
???
うるせぇよ!!書いてあったろ!!
???
こーちも大概だよ…
???
………うるさい
???
はぁ………
さ、騒がしい5人だなぁ……
俺、上手くやってけんのかな…?
???
此奴らがごめんな?
松村北斗
松村北斗
い、いえ……
???
俺は
田中樹
田中樹
田中樹、よろしくな?
松村北斗
松村北斗
ま、松村北斗です……
田中樹さん………?

な、なんか怖そう……
田中樹
田中樹
北斗でいい?
田中樹
田中樹
俺のことも樹でいいから
松村北斗
松村北斗
えっ、と……樹…?
田中樹
田中樹
そ!
田中樹
田中樹
ありがとな!
……全然優しかった……
こんな優しい人いるんだ……
っていうか樹って呼んじゃったし……
松村北斗
松村北斗
じゅ、樹……
田中樹
田中樹
ん?
松村北斗
松村北斗
他の、4人は…?
田中樹
田中樹
あー………
田中樹
田中樹
ちょっと待っててな?
松村北斗
松村北斗
う、うん…
そう言って俺の頭を優しく撫でた後、まだ騒いでる4人の元へ向かう樹。
田中樹
田中樹
お前らさぁ、いつまで騒いでんだよ
田中樹
田中樹
北斗んこと困らせんなよ
心底呆れたというように4人を見つめる樹。
なんか…悪い言い方するなら…

手玉に取ってる感じ?
???
AHAHA!!!ごめんね君!!
松村北斗
松村北斗
い、いえ……
この人テンション高すぎない……?
着いてけないし………
樹とは仲良くなれたけど……

他の人たちと仲良くなれるかな……?
なれるといいけど…
と、いうか…………
松村北斗
松村北斗
これから楽しみ、だなぁ…
今まで思ってこなかったそういう想いが生まれてくる。
まずは樹だけじゃなくて他の4人とも話せるようにならないと!!

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