第3話

初恋の決まり第三条
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2023/01/02 01:00 更新
御影玲王
送ってくから、乗らないか?
あなた
いいの?玲王君
御影玲王
あぁ、あなたと舞弥ちゃんなら文句ないしな
舞弥
あ、えと、じゃぁ、お言葉に甘えて…



   













この男、御影玲王は…




私の初恋の人、私の大好きな人、











そして、



私の婚約者である。



婚約者とは言えど、
実際の所はただの幼馴染。


でも、



老舗企業大手の望月文庫と最近、一気に力をつけた話題の御影コーポレーション。

活躍する業界は違えど、今昔を結びつけるこの2社でのこの婚約には十分意味がある。

だから、そう簡単にこの婚約は破棄されることはない。

そう思っていた自分が悔しくて仕方がない。
あなた
(やっぱり、初恋なんて報われない)


会社同士の経営方針が変化すれば、突然この婚約は破棄。








そして今では婚約者と言っていいのかと思うほどに私達の接点はない。




今さっきの会話なんて、何年振りとなるだろうか


私は彼に婚約者としてなど見られてはないだろう





彼の周りには大勢の人がいる。



容姿端麗、成績優秀、性格も満点、運動も満点


それはそれは、多くの人に好かれるだろう。





















それはもちろん、異性にも。

あなた
(やっぱり、考えただけでも妬けちゃう…)
自分の中に巻き上がったおこがましい感情を振り払って薄笑いの仮面をつける。









本当に、貴方の前では私は素直になれない。









毎日玲王君と話す周りの女の子達の様に、私も君に好きな事、好きなもの、好きな食べ物の話、色々話したいのに、










初恋の気恥ずかしさで




君に幻滅されないか心配で











どうしても愛想笑いになっちゃうの。
御影玲王
なぁ、あなた、最近の調子…どう?
あなた
楽しくやってるよ。玲王君こそ、モテモテで大変じゃない?可愛らしい女の子がたくさんいて、恋人選び放題だね!
あなた
今日だって、私じゃなくて舞弥と他の女の子送ってあげればよかったのに…




自分から、こう言う話題を選んだ。







そうして自分を彼から突き放さないと











この気持ちが収まりきれなくなる。








ねぇ、今私、






どんな顔してるんだろ、





車の窓に映る自分の顔が、怖くて見れない。

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