弥子が思い出を振り返っていると、誰かに右肩を叩かれた。
肩を叩いた人物は、さっきまでブランコを漕いでいた少女だった。少年は少女の後ろで優しい笑みを浮かべている。
優しい笑みを浮かべながら、優しいトーンで弥子にそう訊く少女。
弥子が冷たく言うと、少女は弥子の隣に座ってきた。
莉苑は残念な表情をしながら、ベンチから立ち上がった。
弥子は無言のまま、公園を出て走って家に帰った。
翌日、結局弥子はまた公園に足を踏み入れてベンチに腰掛けた。今日はまだ莉苑と裕は来ていない。
公園前で辺りをキョロキョロと見渡した後、莉苑と裕は弥子な気付いたようで、弥子に手を振って駆け寄って来た。
莉苑はモジモジしながら、顔を赤くして俯いていた。
弥子が厳しく言うと、莉苑は顔を上げて弥子を見つめて言った。
弥子は、莉苑の目は雪名が薫に「私達友達になられないかな」と言った時の目と同じだったと思ったようだ。
実は弥子、同年代の子が苦手で、雪名と友達になるまで2年はかかったそうな…
その後、3人は仲良く鬼ごっこをしたり、かくれんぼをしたりと楽しく遊び、時間が過ぎていった。
裕と莉苑は弥子に手を振り、弥子も笑顔で手を振って三人は別れて帰宅した。
弥子が家に帰ると、雪名が出迎えてくれた。
雪名は後ろに隠していた水色のランドセルを弥子に見せた。
等々小学校に転校する事になった弥子。まさかこの後あんな事が起きるなんて、この時はまだ知る由もなかった…












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。