第26話

story 26
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2022/02/21 05:34 更新
~照史’s side~



…俺のもんや



そう思いながら、何度も何度もその身体を抱いていた

そう嫉妬しとるんや、俺



あなたに連絡して、ファンだってことを知っとった崇裕にも



あなたが会えて嬉しそうにしとった坂本くんにも

俺のもんなんやから、そう言いたくて



でも口に出せない現状にも



すべてに苛立っとって

その細い体にすべてをぶちまけていた

あなた
…照史、わ、たし。もう…

身体を大きくしならせて、あなたは意識を手放した



…昨日徹夜やったって言っとたのになぁ



結局、抱きつぶしてしもうた


申し訳ないって思う気持ちはあるんやけど



まだモヤモヤした心は落ち着かへんで



とりあえずシャワーでも浴びようと部屋を出ようとした時


点いたままのパソコンのモニターが目に入った



もちろん放置したまんまやったから、セーブ画面なんやけど



ふと以前にあなたが言ってたことを思い出した

“パスワードは忘れないように私の大事なものの名前なの”



それが何かは教えてくれへんかったんやけど…



ちょっとふざけて“AKITO”って打ち込んでみると
照史
…えっ、嘘やん

パソコンは難なく解除された



普段データの保管用に使っとるはずのパソコンなんやけど



『A』ってフォルダがあってん

ホンマは勝手に見るなんてあかんことやけど



そのファイルがどうしても気になってん、開けてみると
…えっ、なんで?



そこには俺の知らない、俺の写真がいっぱい入っとった



いつ撮ったんやろうっていうような写真ばかり

俺の寝顔やったり、料理してるとこの後ろ姿やったり



もちろん見覚えのある写真もあって



2人で撮った写真もそこに入ってあった

スマホはもし落としたら怖いから…ってよく言っとったけど



ちゃんとこうやって保存しとるんや




…俺、ちゃんと愛されとるんやな


あなたは恥ずかしがり屋で、そういう気持ちはあんまり言ってくれんけど



ちゃんと俺のことを思っとるんが伝わってきて



さっきまでのモヤモヤは嘘みたいに晴れていった

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