第3話

#3 苗字が変わってた理由
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2022/04/02 02:00 更新

家に帰る。




俺は急いで、あなたちゃんに電話した。



どうして、苗字が変わっているのか。


もしや…… もう結婚しちゃったの?



そのことが頭から離れなかった。




ピッ




涼介「もしもし……?」



あなた『はい。あなたですけど……』



涼介「あ、よかった。俺!涼介!!」



あなた『なんだ、涼ちゃんか……LINEでよかったのに』



涼介「ごめん。で、聞きたいことがあんだけど……」



あなた『それって、名字が変わっていたから?』



涼介「ま、まぁ……な」



あなた『そうだろうな。とわ思ったよ。明日空いてる?』



涼介「あぁ。空いてる気が……」



あなた『じゃあ、明日涼ちゃんの家に行くね。そのとき話す』



涼介「お、わかった」



あなた『引っ越しとかしてないよね』



涼介「してない。してない。待ってるよ」



あなた『うん』







あなたの声。





それは、幼かった時よりも、再会した時よりも地面を見て呟いているようだった。














次の日。
ピンポーン




あなたが家にやってきた。





涼介「上がって。上がって」



あなた「おじゃましまーす」



涼介「あ、今俺の両親。旅行中だから」



あなた「ふーん」



涼介「せっかくだし、俺の部屋来いよ」



あなた「うん」




あなたの元気も昔に比べて、ぜんぜんない。
病気でもかかってしまったのかと、心配してしまう。



涼介「で、なんだよ。その理由って」



あなた「ウチの両親。離婚したんだ」



涼介「はぁ??離婚??」



あなた「うん。信じられないと思うけど……私の両親離婚したの」



涼介「いつ?なんで??」



あなた「引っ越しして数カ月。原因は特にないの。単純に両親そろって、「こんな奴が相手なんてありえない」とか言いだしちゃって」



涼介「そっか……」



あなた「それでね。私はお母さんの方に引きとれたんだ。それから数年後お母さんが再婚。お母さんよりちょっと若めの人なんだけど……」



涼介「そうだったんだ……。聞かない方が良かったな」



あなた「気にしないで。そうだ!涼ちゃん。久々に会ったんだし。小学校行かない?」



涼介「お、おう!!」







あなたの苗字が変わっていた理由は、結婚していたとかそいうわけではなかった。
俺にとっての少しの安心。









――初恋の人がまさかの結婚していました。






的な状況だったら、俺はどれだけ頭を抱え込んでいたのだろうか。


この瞬間。オレはふと思った。






――結婚していなくて安心した。








この想いってつまりは……まだ俺はあなたのことが好きだったのか。




10年以上も前に諦めた恋。


これを再スタート出来るようになったからなのだろうか。




離れてしまって、あなたへの想い、たち切ったはずだったのに。



再会してしまうと、溜めていた想いがドンと溢れ出して来たのかもしなかった。


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