エルヴィンだんちょはクスッと笑うが再び真剣な目で私を見つめる。
私の心臓の鼓動がエルヴィンだんちょに聞こえちゃうくらいうるさく鳴り始める。
そんな私の異変に気付いたのか否か、エルヴィンだんちょはゆっくりと私の方に歩み寄ってきた。
ギュッ
________ _ _え?__今私…抱きしめられて、るの?
団長は突然の事に状況整理が追いついてない私の頭を左手で優しく撫でる。
エル「…私の好きな人は_____ _あなた、君だ。」
『_____え、…?』
エル「気づけば君を目で追いかけるようになっていたんだ。……だが___」スッ
団長はそこまで言うと、抱きしめていた手の力を抜いて私からそっと離れた。
そして少し悲しそうな目をして私と向き合う。
エル「…急に抱きしめてしまってすまなかった。」
『___っえ、その…』
エル「…初めから分かっていたよ。君はリヴァイが好きなのだろう?」
急にリヴァイの名前を言われ、心臓が再びドクドクと早鐘を打つ。
と同時に頰が熱を帯びて徐々に赤く染まっていくのが自分でも分かる。
『…っなに、これ』
私本当に____ _リヴァイに恋してたの…?
エル「やはりそうだったか、」
エルヴィン団長は私の火照った顔を見ると、一瞬だけ目を逸らしそう言った。
『…今、エルヴィン団長に言われて気づきました…。
…っですから、その、お気持ちだけ受け取らさせていただきます…』
私が頭を下げると団長はゆっくりとした口調で、
エル「…君が謝る必要はない。…これからも調査兵団の仲間としてよろしく頼む。」
『〜〜っ!こちらこそよろしくお願いします.°(ಗдಗ。)°.』
その言葉を聞くと緊張がほぐれたのか涙が堰を切ったように流れ始めた。
エルヴィンだんちょはハンカチを取り出して私に差し出す。
フられたばっかなのに私に優しくしてくれるとかもう全力で泣かせにくるやん(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
私がハンカチで涙を拭いていると急に団長室の扉が勢いよく開いた。
リ「!!」
『〜〜っリヴァイ!』
少し焦った顔をして団長室の周りを見渡すリヴァイを見て、私は思わず名前を呼ぶ。
名前を呼ばれ私に気付いたリヴァイは勢いのままツカツカと早足でこちらに向かってくるなり、
ハンカチを持っていた方の腕をガッと掴むと「来い!」と言われそのまま団長室を出た。
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この作品の完結(仮)ラッキーセブンで終わりたい欲
…なんかラッキーセブンっていい響きじゃない?←
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。