というわけで始まった作戦会議。
流石にいきなり広大な街守ってくださいと言われても困る。
なんなら、街があるなんて知らされてなかったわけ
だ。
緋騎がそっと肩を叩くと、あなたの下の名前ははっと前を向く。
そこには、サイドキック全員の姿があった。
腐ってもプロヒーロー、集合が早い。
白く幼い瞳があなたの下の名前を射抜く。
弱々しそうで、どこか鋭さを感じる瞳。
実際、見た目詐欺な人物がほとんどなのだが。
あなたの下の名前はそう言うと、1枚の書類を全員に手渡した。
そして、今回新たに担当する地区の説明を始める。
一匹の獣を撫でながら、彼女は語る。
確かにビルボードチャート20位台の自分たちに、ここまでの好待遇(?)が受けられるのだろうか。
不思議に思いつつも、偵察の結果を聞く。
自分たちの世界がこちらに来ている。
恐らくはオリジナルの世界をコピーしたものなのだろうが、驚かずにはいられない。
つまりは⋯⋯
ラスナルがそうぼやくのも無理はない。
絶対にこんなことはあり得ないのだから。
そうして、各担当地区を決めていくのであった。
元気一杯な声が響き渡る。
流石、怪獣ハンターといったところか。
彼女ら二人の纏う空気は、只者ではない。
見ただけで人を射殺しそうな瞳が、お互いを睨む。
ユリノと同じようで、少し違う人形のような笑顔。
精巧に作られた人形のような顔立ちに、陰りはなさそうだ。
彼らにしかわからない会話を交わしたあと、お互い黙る。
幼さとあどけなさが残る顔が笑顔に染まる。
何故、こんな少女がこの場にいるのかは人によって話かもしれないが。
大人しく、冷静で、飾り気のない彼女の声はどこか寂しげに響く。
彼女だけにとどまらず、皆何かを抱えているのだから。
全員の点呼が終わり、一段落つくがひりついた空気は緩まることを知らない。
そんな中、すっと手を挙げるものがいた。
スイだ。
スイの問いかけには誰も答えない。
そこに、あぁそっかとスイは付け加える。
まあ他にもヤバイ奴らなんて山ほどいるんだが⋯⋯
そう思いながら、席を立つ。
そろそろお開きにしないと、見回りの時間だ。
全員が部屋を出ていったあと、緋騎はあなたの下の名前に話しかける。
その目は、どこか苦しげで。
あなたの下の名前は少し笑う。
が、すぐに思うところがあるのか下を向く。
そうしてあなたの下の名前は部屋を出ていった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!