桃side
怖かった
死ぬと思った
いるまとの最後の会話も笑って終えられたし
まぁ、満足なんじゃない?w
俺の短い人生には
多分これで、お別れだと思う
学校には行けてるし、ピアノも弾けたし
何よりいるまと出会えたから
100点なんじゃないかな
最初から期待してない心と体だったし
人の命も救ってる訳だし?
我ながら完璧なんじゃないかな
あ、いるま
俺は最後まで嘘つきだった
全然成功する気がしない
死ぬ気しかしないし
そもそも生きる気もないし
最初から最後まで、嘘ばかり
ごめんね、いるま
泣きたくなったのか、嬉しかったのか
よく分からない感情で、自分を促してしまった
カラカラ回るベットで移動する
もう無理だ
俺は死ぬ
いるまの声がうるさい
怖かった
手術も、つき続けてきた嘘も
本当は全然大丈夫なんかじゃない
最初から
音楽室や屋上の、ずーっと前から
その声を聞いて、俺は意識を失った












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!