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第2話

悲しいほど無情で…、
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2026/03/18 23:22 更新
私たちはテバさんを呼びに1年生の教室に来ていた。
ミファー
ミファー
やっほー、テバさん。
リーバル
リーバル
テバ、部活行こ。
するとテバさんははっとした顔で振り返る。
白く長い髪の毛がふわりと舞った。
テバ
テバ
……今行きます。じゃあ、また明日な。
周りのお友達に挨拶をする。
その中には、私の弟のシドの姿もあった。
シド
シド
ああ!また明日だゾ!!
ユン
ユン
うん、また明日ゴロ。
ルージュ
ルージュ
明日はちゃんと時間通りに学校来いよ。
ルージュちゃんの言葉は無視して私たちに近づいてきた。
リーバル
リーバル
じゃあ行くか。
そう彼らは歩き出すので、シドに小さく手を振ってから教室を後にした。
テバ
テバ
ミファー先輩も、着いてきてくださり、ありがとうございます。
テバさんにそんなことを言われ、思わず頭を横に振る。
ミファー
ミファー
ううん、道が同じだから、私がリーバルさんに一緒に行こうって言ったんだよ!気にしないで!
すると彼は少し優しく微笑んだ。
その時、リーバルさんが怪訝そうな顔をする。
リーバル
リーバル
……ねぇ、なんか騒がしくない?
3人とも一度黙ってみる。
確かに、足音や大きな声が絶えない。
いつも通りみんなふざけているだけかなと思いもしたが、そんな感じではない気もする。
なんていうんだろう、本気というか、必死というか……、
テバ
テバ
そういえば、どうやら朝から何か忙しかったらしいですね。生徒が噛み付いたとかなんとか。
その話を聞いて、担任の先生を思い出した。
リーバル
リーバル
そんなゾンビじゃあるまいし。
ミファー
ミファー
でも、ちょっと怖いよね…。
人が人を噛んじゃうなんて…、
テバ
テバ
まぁ、この学校の治安は良くありませんしね。そっちのクラスでも、虐めが流行っているのでしょう?
多分、リンクのことだろう。
リーバル
リーバル
虐めっていうか…、ぶっちゃけ僕も、アイツのこと嫌いだし…。
ミファー
ミファー
ちょっと、リーバルさん…。
彼は「あー…、」と少し唸った後、すぐにごめんと謝ってくれた。
テバさんも呆れた顔で彼を見る。
気づけば保健室前に着いていた。
ミファー
ミファー
あ、じゃあ私ここだから。またね!
そう二人に手を振って、保健室に入る。
ミファー
ミファー
先生、少し遅れまし……、
思わず言葉が止まる。
倒れている保健委員の生徒たちと、血まみれの先生。
臭いが鼻を刺し、汗が頬を伝う。
ミファー
ミファー
え、せ、せんせ…、
その声に反応したかのように、先生が痙攣しながら後ろを振り返る。
ミファー
ミファー
え、あ…、
リーバル
リーバル
ミファー!!
リーバルさんがそう叫び、先生に体当たりする。
リーバル
リーバル
立てるか?
彼の言葉に思わず我に返り、彼の手を取って立ち上がる。
ミファー
ミファー
う、うんっ、大丈夫…。
テバ
テバ
無駄話している暇ないですよ。めっちゃ来てます。
その時、テバさんが扉から顔を覗かせる。
すると、体当たりを喰らって倒れている先生の体が再び動き出す。
私たちは慌てて扉から保健室の外に出る。
モブ(女)
ハッガ
モブ(男)
シャァァッ
すると、先生のように血まみれの生徒たちが廊下を走ってこっちに来る。
リーバル
リーバル
……練習場へ行こう。鍵は僕が持っている。
リーバルさんはそう言い、私を誘導してくれた。
テバが教室から出た後、テスト期間前だと言うこともあり、少し勉強をしていた。
ルージュ
ルージュ
……っと言うことじゃ。理解したか?
シド
シド
おぉ!!分かったゾ!!
ユン
ユン
な、何とか理解したゴロ…。
余裕そうな顔で全然分かってなさそうなシドと、辛うじて理解したようなユン坊を見て、やはりアウトプットは難しいと改めて自覚した。
逆にテバは教えるのが上手いから、少し習いたいところだ。
モブ(女)
ねぇねぇ、2年の担任の話聞いた?
モブ(女)
聞いた聞いた、なんか生徒に噛みつかれたんでしょ〜?
そんな会話が耳に入る。
そういえば、朝からそのような話題で学校中が持ちきりだったことを思い出す。
ルージュ
ルージュ
……今日は朝から、変な噂話ばかり聞くな。
ユン
ユン
そうゴロね。ゾンビだとか薬だとか言うけれど、ただただお腹が空いてただけじゃないゴロ?
シド
シド
腹が減って人を食らうとはなかなか聞かないゾ!けど、ゾンビは非現実的すぎるな。
そんな話をしていると、教室の入り口の方から大きな音が響く。
モブ(男)
 た、助けて…!!
違うクラスの人が教室の扉を叩いて叫んでいる。
ユン
ユン
わっ!?え、なに…!?
ユン坊がすぐに反応する。
シドが誰よりも早く動いた。
シド
シド
待て…!今入れてやるゾ!
そう言い扉を開けようとした瞬間、
モブ(男)
あ゛ぁ゛ぁぁぁぁぁっ!!!!
叫び声がその場にいる全員の耳を突き刺す。
その後ろには、彼の首筋を噛んでいる血まみれの生徒がいた。
シド
シド
え……、ぁ……、
その瞬間、数人の血まみれの生徒が走ってきて、廊下側の扉や窓をどんどん叩く。
ルージュ
ルージュ
シド!そこから離れろ!
妾は思わずそう叫んでいた。
シド
シド
……!
急いで妾のところへ戻ってくる。
ユン
ユン
あ、あわわわ…っ!あれは何ゴロ…!?
シド
シド
わかんなないゾ…。だが、
そう言い、再び扉を叩いている生徒を見る。
モブ(男)
ガァァ…、
モブ(女)
ウゥ゛ゥ…!
虚な目で、口元は血塗れで、多分噛まれたところは肉が見えてグロテスク…、
シド
シド
あんなの……、まるで……っ
ルージュ
ルージュ
……ゾンビだな。
教室内はパニックだった。
そりゃそうだろう。噂程度で話していたことが現実になるなんて、パニックになるには十分だ。
シド
シド
待て…っ姉さんは……!!
ルージュ
ルージュ
シド、気持ちはわかる。
ルージュ
ルージュ
だが、妾たちの安全も今は必要だ。
シド
シド
……っ
シド
シド
……わかった…。
なんとか落ち着いてくれた。
ユン
ユン
けど、どうするゴロ…?
ユン坊がそう聞いてくる。
ルージュ
ルージュ
まずは、奴らが離れるのを待とう。それしかないはずだ。
そう答えた。
ゼルダ
ゼルダ
いっ、インパ…!はぁ、どこに逃げるんですか…!
走りながら手を引かれ、目の前にいる彼女にそう聞く。
インパ
インパ
わっ、分かりません…!!とにかく安全な場所に…!
その時、目の前からまたゾンビが走ってくる。
インパ
インパ
なっ…!!
ゼルダ
ゼルダ
……!?
前からも後ろからもゾンビが来る。
どうしよう……。
インパ
インパ
……っ、ゼルダ!絶対に私から離れないでください…!
インパは私の手をぐっと握った。
ゼルダ
ゼルダ
はっ、はい…!
私も握り返す。
その瞬間、インパは目の前にいるゾンビに向かって全力で突進した。
ゼルダ
ゼルダ
えっ…?きゃぁぁぁぁっ…!!
思わずそう叫ぶ。
けど気づいたらゾンビは後ろにいて、私たちは廊下を走っている。
インパ
インパ
ゼルダ…!怪我はない…?
後ろを振り向いて私に言う。
ゼルダ
ゼルダ
へっ、平気です…!インパは…?
インパ
インパ
大丈夫です!
それから階段を降りて、一年の教室に向かう。
そのまま廊下を走っていると、
ゼルダ
ゼルダ
きゃぁ!
手が滑り、私はそのまま転んでしまった。
インパ
インパ
!!…ゼルダ!!
インパはそう叫ぶ。
ゾンビが私めがけて走ってくる。
ゼルダ
ゼルダ
あ…っ
死を覚悟した瞬間、
???
ふっ…、
ゾンビの後ろから、何かがやつの頭を貫く。
ゼルダ
ゼルダ
……へっ?
それが引っこ抜かれると、頭を貫かれたゾンビがばたりと倒れた。
リンク
リンク
……。
その後ろにいたのは、リンクだった。
リンク
リンク
……何やってるんですか…。
そう、なんでもないような平然とした声で言う。
私の中で、初めて彼が喋った瞬間だった。
インパ
インパ
ゼルダ…!!
インパが駆け寄ってくる。
私はハッとし、すぐに立ち上がる。
すると前からゾンビが来ていた。
ゼルダ
ゼルダ
……!!
後ろからもゾンビが走ってきている。
その時、リンクが先が尖った長い棒のようなものを持って、前に出る。
リンク
リンク
……。
それを槍のように構え、飛び出した。
インパ
インパ
えぇっ!?ちょっと…!!
インパがそう声をあげても彼は止まらない。
そのままゾンビたちの頭を狙って突き刺す。
刺さったゾンビの体を蹴り飛ばし、違うゾンビたちを刺していく。
丁寧に、一人一人対処している。
リンク
リンク
…!
バキッと棒が折れる。
リンク
リンク
……やっぱデッキブラシは脆いか…。
そう呟くようにいう。
その瞬間、彼の後ろからゾンビが掴みかかろうとしていた。
ゼルダ
ゼルダ
…っ!?あぶな____
その瞬間、彼は背負い投げをゾンビにする。
そして、倒れたゾンビの頭を踏み潰した。
あらかた片付いたところで、彼は棒を私達目掛けて投げる。
インパ
インパ
……へっ?
ゼルダ
ゼルダ
え…っ!
しかし、それは私たちにあたることなく、
グサッ
モブ(男)
あガァァァッ!!
私たちのすぐ後ろにいたゾンビに刺さった。
リンク
リンク
……何突っ立ってるんですか。死にたいの?
そう冷たくいう。
ゼルダ
ゼルダ
……っ
インパ
インパ
なっ…!そんな言い方____
そんなインパの言葉を遮る。
リンク
リンク
見た感じ、1年3組の教室には生き残りがいるようですよ。
そう言い、刺さった棒を取ろうともせず、そのまま歩いて行った。
ゼルダ
ゼルダ
……インパ、行きましょう…。
インパ
インパ
……っはい…。
私たちも、彼の後をついて行った。

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