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第24話

22. おまけ:五条が妻を紹介する話
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2025/01/16 12:00 更新

おまけ :五条が妻を紹介する話







キュッキュッキュッキュッ




目の前の我が子の靴から発せられる音が廊下に響く



短い足を精一杯に開いてよちよちと歩く蒼矢は可愛い




高専の廊下って結構足音が響くなぁ


気づかなかった









そう、今歩いているのは高専の廊下だ。








今日は高専の結界の点検日だ











高専は普通なら子供は入れないが、3歳になったばかりの蒼矢が心配なので連れてくることにした




"五条悟"の"息子"と"妻"という権力のおかげもあってすんなり入れた




結界は大丈夫そうだった







終わったら職員室だっけ…

悟が絶対に来てって言ってたのを思い出して職員室の方に向かっている






今の時間は授業中…








当然だが廊下には人がいない








あ〜懐かしいなぁ




そう感傷に浸っているとスカートの裾を蒼矢に引っ張られた





「ひと、」






人?







確かに向かいから人が歩いてきた



…3人








訓練中に手合わせでもして怪我したのだろうか


硝子がいる保健室はこの先




ってことは保健室帰りか…






邪魔になってはいけない


悟からも人に会うなって話だし…





そう思って左側による




このまま何もなく通り過ぎていくはずだった


「ん?…子供?」



『蒼矢!』




蒼矢が3人の方に向かって走っていく



「めぐっ!」





そう言って1人の人に抱きついた






めぐ…?





「ああ、蒼矢か…元気だったか?」


「げんき!!」




よく見ると抱きつかれたのは伏黒くんだった




「ママっ、めぐっ!」




伏黒くんの裾を掴んで蒼矢がお宝を見つけたかのような笑顔でこっちを見る




悟譲りの白髪に九条家特有の澄んだ緑目でこちらを見上げるのはまさに天使のよう…









可愛い







親バカな自覚はあるが、それでも可愛いものは可愛いのだ






『もう…見つけたからって走って抱きつかないの』



可愛いけれども注意するところはちゃんとしないと…




あ、まって目を潤ませないで


うるうるってしないで





ああ、罪悪感が…







我が子は罪深い





罪悪感に狭まれそうになりながらも伏黒くんに挨拶をする




『久しぶり、伏黒くん』

『蒼矢が急に抱きついたりして…ごめんね。怪我はない?』



「あ、いえ、大丈夫デス」

「あなたの下の名前さん、お久しぶりです」





伏黒くんが軽く頭を下げる





お隣にいる2人はどうやらコソコソと話していた


なんか片方は変な気配をしていた


少し警戒しながらも伏黒くんを改めて見る




久しぶりにみた伏黒くんは大きくなっていた


175㎝だっけ?


成長している




そう思っていると茶髪の子に話しかけられる





「あの…すみません、もしかしてあなたの下の名前さんですか…?」




…ん?私って自己紹介したっけ?





『はい、そうですけど…?』




私の言葉を聞いた茶髪の子は神妙な顔をして言った



「あの、私、釘崎野薔薇って言うんですけど…」




…のばら






「今年の1年には野薔薇っていう女子がいるんだけどさぁ〜」




どこかの目隠しの顔が思い浮かんだ






なるほど、悟の生徒か…





『初めまして、九条あなたの下の名前っていいます。どうぞよろしくね』




九条という言葉に伏黒くんが片眉を上げる





ここはあえて五条と名乗らなかった


悟が知られたくないかもしれないし…







手を差し出すと目をキラキラさせながら握手をしてくれた



ついでに、いつのまにか隣にいた蒼矢とも握手をしていた




むちむちのお手てで握る我が子




…可愛い










ふと、野薔薇ちゃんの隣にいる彼が気になる





視線に気付いたのか





「あ、俺、虎杖悠仁っていいます!」





と元気よく自己紹介してくれた




虎杖くんにずっと気になってたことをきく




『あの…失礼だけどもしかして虎杖くんってなんかに取り憑かれてる?』




私の質問に虎杖くんは「まあ、似たもんっすね」とごまかした




なるほど、言いたくないものなのかな






「やっぱりあなたの下の名前さんって補助監督なんですか?」




『んー、まぁ、似たようなものかな?』




うん、似たようなもの、結界師です、はい








わかってるっていいから少し黙ってろ


虎杖くんが顔を顰めながら小声で何かを呟く









…ん?














「あの…失礼ですケド… 「あなたの下の名前〜!遅いよ、こっちから来ちゃったじゃん」




彼が何か言いかけた時、突如現れた誰かが割り込んできた






もちろん悟だ




『悟、もうちょっとで着くのに…』





「いいのいいの、あ、蒼矢〜」

悟が手を招くと蒼矢がよちよちと悟の方に行く


「ぱぱー!」




ウチの子可愛い〜と蒼矢を抱きしめてる悟







___パパ…?





虎杖くんと野薔薇ちゃんが首をギギギッと曲げる








「あーーー!!!」


「やっぱりっ!!」







急に大声を出した野薔薇ちゃんと虎杖くん

ちゃっかり耳を塞ぐ伏黒くん






わぉ




バレちゃったなら隠す必要もない









『ふふっ、改めまして悟の妻の五条あなたの下の名前です。よろしくね』







目を見開きながら固まっている2人を前に、


隣にいる蒼矢にも自己紹介を促す






「ぼくのなまえは、ごじょーそうやです」


「よろしくおねがいします!」



ペコッ










舌足らずな話し方、少し照れくさそうな表情…






___優勝!





一気に騒がしくなった周りの中、蒼矢だけがへにゃっと笑う










「…ぼく、さいきょーだから!」















その言葉に全員が固まる



悟はもう鼻血が出そうだ




そう思う私も目が潤む

















我が子は今日も可愛すぎる(最強)









今度こそこれで完結です!


自分で書いていて、ついほおが緩んで変な顔になりました




では、またどこかで!!









2025.1.16

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