初めて君を見た日、
初めて君と目を合わせて思った。
夕方、赤く染まる教室でひとり。
桜くんの背中を追っている君を見て。
叶わない恋だって分かったから。
近くなることを恐れた。
これはねにれくん、優しい嘘だよ。
首を傾げる君の顔を見る。
俺を見つめる目線が好きで好きでたまらなくて。
また目が合ったのが嬉しくてたまらなくて。
あと少し近付きたい。
あとちょっと、あとちょっとだけ。
ぐいぐい、と君のもとへ近付いてしまう。
もっとおれでいっぱいになってほしい
俺の名前で頭いっぱいにしてくれたり、しないか…
この笑顔は嘘じゃないよ、にれくん。
君へ送る、君だけの笑顔さ。
腕をぶんぶん振る君を前に、手を舞わせる。
まだ友達との1日のお別れに慣れてないあの子はずっと赤いまんま。
あ、これか。
嫉妬ってホントに醜いな。
不器用なあの子が羨ましい。
俺からの君への対応なんてなにも勘づいてないくせにさ。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。