第16話

マムちゃん、マムくんはじめましてー!(
202
2026/02/22 11:53 更新
 朝の四時。

 教師寮の離れでアラームが鳴った。


 なぜ教師寮ではないかって?

 「 寝起きで…寝ぼけて一帯を爆発させる
   寝相の悪さを披露したことがある  」

と、自己申告した爆撃魔の影響だ。

その爆撃魔の弟は言わずもがな、

「 お姉さまと添い遂げたいです!!!」
 
  ※ 一緒の寝床がいい

と、いったためここにいる。

そう、この離れは教師陣を守るための最後の砦

変質異端児が眠る城だ。 (


 乙女は用意が大変だから朝から忙しい。
 
 でも姉さんがかわいいって言ってくれるからー♪

 と、 朝がとびきり苦手なマムは

 鼻歌交じりでお布団ごとずるずる這いつくばって

 もう執念の域でドレッサーの前に座る。



 夥しい量のメイク道具の山を見つめながら

 いまいちこんなにいらないんじゃないかという

 察しもしながら、メイク道具を広げていく。


 マムは可愛いものが大好きだ。

 可愛い自分も好きだし、可愛い服を着て

 微笑む自分は魔界国宝として保護した方がいいと

 本気で思っている。それに、普通に自分のことを


 見ただけで金銭が発生して支払われるべきだ

 とも思っている。 ちゃんと本気のまじである

 



マム・ヴィッチ
………んー、ん?



 ただしそれはあくまで全て

 「 姉様に見てもらえるから 」

 「 姉様がかわいがってくれるから 」

  「 姉様が抱きしめて褒めてくれるから 」

  「 姉様が褒めてくれるから 」

 「 姉様がそんな自分を好きだというから 」



  という。


  姉が姉で姉と姉も姉こそが姉よ姉だ姉に姉も

  姉。姉。姉、姉、姉姉姉姉姉姉姉姉姉姉姉姉姉。

  全て姉基準の主語と

  第一目標と根底があった上での数々だった。

 




         つ  ま  り  、


マム・ヴィッチ
あれれ、ウォルターパークって
姉様いなくなぁーい?






   合点がいった、可愛い乙女の判断は早い。

   本来こういうことが大の苦手というだけに

   理由がないと一気に崩れていく。
マム・ヴィッチ
あれ、?可愛いとかどーでもよくね?w




   だん、っと。

   お高いリップが親の仇か?という具合に

   机に叩きつけられて根元で真っ二つに割れる。

   たっかいチークが地面に叩きつけられて

   粉々になっても悲鳴のひとつあげない


  美容のための白湯や、

  意識高い系の入浴剤が放り込まれた

  いい匂いがする予定の風呂の栓も抜かれる
マム・ヴィッチ
姉様のため以外に着飾る趣味も、
かけられる金一銭もないんだよなぁ


  カップラーメン片手に鼻で笑って

  マムの言葉遣いはどんどん崩れていく

 


マム・ヴィッチ
あ゛ー、遊園地とか
ガキのお遊戯会付き合うのダル。




   高く作って固定していた声を引き下げて

   エッジを擦るような深く低い

   甘くて少し色っぽい男の悪魔の地声になる





  長らく着ていなかった男物の上下を合わせて

  無造作に髪をかきあげて 。



   
マム・ヴィッチ
まぁ、姉様いないしぃ〜 ,笑


  マムは欠伸を噛み殺してバビルスを後にした。

  アブノーマルクラスの面々が揃う中、

  理事長命令でオペラ、カルエゴ、バラムが

  集められていた。 


リード
……なんかカムイ興奮してない?



カイム・カムイ
ええもちろん!だって、もう1人
引率がくるんでしょう!?
カイム・カムイ
あの、美女…マム先生がッッッ!!!!


リード
わぁ、おっきい声


クララ
爆発ドカーンな先生?
クララ
この前マシュマロたくさん作ってた


アスモデウス・アリス
あれは姉の方だ。
今回来るのは妹の方だと聞いているが…


カイム・カムイ
あのビジュアル…いと美し。
あのスカート丈、あの声、あの色気ッッッ


カイム・カムイ
おまけに今日は多分
私服が拝めるッッッ!!!!

ジャズ
俺はあの先生苦手かもー。
なーんか闇深そうっていうか…
兄貴と…″おんなじ″
匂いがするっていうか





リード
え、あんなに花咲き誇るフローラル
エッセンシャル〜みたいな匂いすんの??
リード
え、ジャズのお兄ちゃん乙女???


ジャズ
違う違う。
危険で素行悪いっていうか


入間
うーん…
入間
……そういうのとは
真逆そうに見えるけど




ジャズ
あー、ぱっと見はね。
身近にいないと気づかないと思…



マム・ヴィッチ
すいませーん、遅れちゃいましたぁ




入間
……誰だろうね、あのヒト。
アスモデウス・アリス
すごく雰囲気のある方ですが、
男の先生でしょうか…
教えている学年が違う方が来たのかも?



クララ
おとこのこのこな、お先生ー?



   見知らぬ風貌にアブノーマルクラスは

   興味津々。 誰かは誰もわからず(

カルエゴ 先生
嗚呼、姉がいないと
そうなるんでしたね。


   マムのこの代わりように初見で気づくのは

   至難の業。 だから事前に

   理事長から知らされたカルエゴが

   声をかけることでやっと彼の身分が

   周りに知らされる。


カルエゴ 先生
″ マム・ヴィッチ先生 ″

    このくーるくるな性別逆転。

    カルエゴはこの状態のマムを
    知っているためめんどくささでぶーるぶる



    そして純粋でお初な

   アブノーマルクラスは綺麗にびっくり反応(


カイム・カムイ
は、え、え………幻覚?????
カイム・カムイ
マム先生は、……???なんですかこの
クッッソイケメンは




カイム・カムイ
男はいらないんですよッッ!!
特にイケメンとかほんとに!!!!!
あの包容力と慈愛に満ちた
マミーの如きマム先生を……グハッ



   するりと背後に周り込み、

   マムはゾッとするほど甘い声で囁く。
マム・ヴィッチ
はぁーい、お静かにぃ…(笑



マム・ヴィッチ
だめだよぅ , ボクに「 マミー 」
だなんて呼び名で喧嘩売っちゃぁ
マム・ヴィッチ
ね、ガキンチョ…♡
 

ジャズ
( いや、キャラ違……ッッ
  闇深いのわかりやッッッす。



 ※ ジャズ 混乱






リード
( …え、声も男じゃん?
 目のハイライト見当たらないし
 ダウナーなイケメンじゃん、は?? 

 ※リード 劣情?(







入間
( すごく、雰囲気変わる人だー✨


※入間、 純粋な感心 



  艶っぽいウルフカット。 ハイライト消失な瞳。

  色めいた声。…綺麗な三拍子の男の悪魔。















        ここまでは、 無害 。













 とろっとした笑みが深くなる。


 入間は反射で後ずさる。











マム・ヴィッチ
…悪い子にはぁ、
お仕置きしないとぉ ははっ♡




 その言葉と共に、 カムイはひょいと体を

 持ち上げられて マムに振りかぶられる。






  向かう先は地中の旅か…(※地面めり込み

  それとも空の彼方への旅か(※ぶん回し



カルエゴ 先生
………待てッッ!!


   カルエゴの声がかかる。

   マムが行動するより一歩早かった。
マム・ヴィッチ
…………何か?



   とーーーーても、 不服そうなマム。


カルエゴ 先生
生徒に危害を加えるつもりなら帰れ


マム・ヴィッチ
人の名前を軽んじるような、
そんな悪魔に育てる教育をしている
マム・ヴィッチ
お前が恥を知れ。


カルエゴ 先生
この生徒は軽んじていたわけではない


マム・ヴィッチ
では?


カルエゴ 先生
………一種の…………………




カルエゴ 先生
……………………



カルエゴ 先生
………あ、……愛の表れだ。




オペラ
ほぅ、愛ですかカルエゴくん。

バラム教諭
いやぁ、いいね愛、愛かぁ…


カルエゴ 先生
シチロウ黙れ
バラム教諭
…なんで、僕だけ。






マム・ヴィッチ
ふ、ふふ。……へぇ、愛ねぇ?
















         マム・ヴィッチ。

 
     


 マムは可愛いものが大好きだ。

 可愛い自分も好きだし、可愛い服を着て

 微笑む自分は魔界国宝として保護した方がいいと

 本気で思っている。それに、普通に自分のことを


 見ただけで金銭が発生して支払われるべきだ

 とも思っている。 ちゃんと本気のまじである

 
 


  品行方正、 気配り上手、 フォロー上手で

  なんでもそつなくこなし、 子供好き。












     ただし、 それは姉がいる時限定。









    いない彼は、 

    女の子らしさすら 興味がない。


    「 姉 」がいないから、それだけで。








    そして、 危険な悪魔になる…………










カルエゴ 先生
この状態のマムは危険だ、
姉がいないと危険が跳ね上がる。
やはりここは丁重に帰って
もらうしかないな。


オペラ
ふっふっふ、カルエゴくんは
まだまだですね。



カルエゴ 先生
……なんですか、………先輩。


オペラ
本当に姉がいなくて
手がつけられなくなる悪魔なら
サリバン様もはなから
入間様に近づけませんよ。
オペラ
いくらこの悪魔が…
優秀な逸材であろうと 、




カルエゴ 先生
じゃあなにか奥の手があるとでも?



オペラ
はい……マム・ヴィッチ様。






マム・ヴィッチ
……?



オペラ
本日の行動は全て、
逐一、一言動も余さず




   「  貴方の【お姉様】に、


           言いつけますからね  」






マム・ヴィッチ
………………………



マム・ヴィッチ
……………ヒュッ




   マム、 もうがっくがくのぶーるぶる


   生まれたての子鹿に圧勝する勢いで

   がったがた揺れ出す。横揺れ界隈もびっくり(





マム・ヴィッチ
わー、え、痛くないかな
カムイくん………!?!?( 大焦り


マム・ヴィッチ
ご、ごめんね!!!!(大パニック



マム・ヴィッチ
………え、女の姿になったら許す??





 好き勝手いうカムイ 、 女性への妄念がすごい(




マム・ヴィッチ
えーちょっと待ってて、
女装してくるから!!!


カルエゴ 先生
…………( は?



   







         マム・ヴィッチ。


        姉が居ないと素行が悪い、

        危険で危ない相手の命を

        軽んじちゃうタイプの悪魔。









        た   だ   し、





 












      「 姉 」絡みの脅しに

       ちょーぜつチョロい 。

    

アンケート

男版マム・ヴィッチについての満足度(
大満足だどん!今後も出てきて欲しいどん!
77%
まぁ、満足だどん!定期的にチラ見せして欲しいどん!
21%
待つどん!危険な香りの刺激が強いから帰れどん!
0%
姉によって二度と出てこないよう封印するドン!
1%
投票数: 71票




  次回 大混乱 犯人は被害者!

     ウォルターパーク開幕(

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