私は、最近学校に帰った後は自分の部屋で文房具とお話をしている
今日の学校の出来事をお互いに話し合う、そんな軽い会話程度だけれど…。
大体話をする相手は、ハサミさんとシャーペンさん。
いつも居るのはハサミさんで、シャーペンさんとも仲良くなり話す機会も増えた。
消しゴムさんとは、頻繁に関わることはないけれどお互いに用がある時は関わっている。
ハサミさんからあの人の性格も知った。だから、いつか心を開いてもらえたら…そう思いながら日々頑張って交渉している。
筆箱の中に戻ろうとする2人を呼び止める
2人が息を呑んだ
緊張感が走る…最初の頃みたいに。
話を聞く限り、前も持ち主さんは良い人だと感じるのに…。
ハサミさんからその言葉を聞き、シャーペンさんをチラりと見る
ハサミさんの言葉に違和感を持ち、意味を聞こうとすると……
ドア越しに自分を呼んでいる母親の声が聞こえる
納得していないけれど、親を待たせてしまうし、深く詮索をしてこの2人にも距離を置かれたくない。と思い、部屋のドアを開けてリビングへ向かった。
ハサミとシャーペンはそんな会話をして、筆箱の中へ戻って行った。
ー『今』の私には、話せないことらしい














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!