楽しかったファンミーティングもあっという間に最終日を迎えた。
最終日はハニが作ってくれたわたしのソロ曲を初めて公開することになっている。
ハニから曲をもらったとき、まず歌詞を読んだ。
どんな曲を作ってくれたのか気になっていたが、それはラブソングだった。
ただひたすらに、愛する人に想いを伝えている。
それはハニが作った今までの曲にないほどの甘ったるさと、ハニらしい切なさが混在していた。
こんなにストレートに感情が表現されている曲はstraykidsの楽曲で初めてだったから、どう表現しようか少し戸惑った。
公開までメンバーにはサプライズにしたかったし、曲を作ってくれたハニにも「こういう風に表現したのか」と驚かせたかったから、相談するのは避けたい。
かくなる上は……
困った時、頼る先は大好きな先輩たちだった。
そう言って曲の歌詞をテーブルに広げる。
まじまじと歌詞を読む3人。
初めて作詞したとき、あの歌詞は確かにメンバーやSTAYのことを思い浮かべて書いたし、歌うときもそうだった。
ラブソング…思い浮かべる人が1人ならもっと簡単だった。
でもわたしが恋しているのは8人で、だからこそ個人を思い描いて表現するのが難しかった。
心境の変化…
幾度となく自問自答した。
そのたびにわたしが思うのは「8人全員が好き」、ただそれだけだった。
わたしが押し黙っていると、そんなわたしの心境を読み取ってミナオンニが気持ちを代弁してくれる。
頭にハテナがいっぱい見えるモモオンニ。
8人で1人…
そう、誰か1人でも欠けちゃいけない。
それはグループとしてもだったし、好きな人としても。
だからこそサナオンニの表現がしっくりきたし、今回の歌を表現することだけじゃなく、みんなに対しての自分の感情が一気にまとまった気がした。
ミナオンニが優しく撫でてくれて、自然とあたたかい気持ちになる。
メンバーだけじゃなく、わたしにはたくさん支えてくれて大事にしてくれる人たちがいるんだなと再認識した。
オンニ達とはそれからもしばらく話をして、満たされた気持ちで解散した。

















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!