第4話

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2026/02/09 15:25 更新
2025年、12月29日。

あの日、自習室で世界が止まってから、もうすぐ一年が経とうとしている。

今の私の周りには、新しい「好き」が溢れている。
かつての私なら見向きもしなかったかもしれない世界。
世界は、思っていたよりもずっと広く、色彩に満ちていた。

「井の中の蛙、大海を知らず」

かつての私は、あの七色の光だけが世界のすべてだと信じ込んでいた。
けれど一度その外へ踏み出してみれば、そこには無数の灯火(ともしび)が輝いていたのだ。

もちろん、ふとした瞬間に彼らと今の「好き」を比べてしまうこともある。
「あの時はこうだったな」と、胸の奥が少しだけ疼くこともある。

けれど、そんな自分も今は丸ごと受け入れられるようになった。
それほどまでに、誰かを、何かを、心の底から愛せたという事実は、
私の人生においてかけがえのない財産だから。

ふと、彼らのデビュー当時の映像を見返してみる。
4人から7人へ。
必死に未来を掴み取ろうとしていた、あの頃の彼ら。
以前なら、それを見るだけで「裏切られた」という痛みが再燃していたかもしれない。
けれど、今の私の心は、驚くほどに穏やかだった。

(ああ、やっぱりこの7人が笑っている姿が好きだな)

そう、純粋に思えた。
彼らが選ぶ道も、彼らが守る幸せも、今は遠い空の向こうのこととして、真っ直ぐに願うことができる。

私の執着はいつの間にか消え去り、あとには温かな「感謝」だけが残っていた。

こんなにも素敵な「今」に出会えたのも、あの日、彼らが私を見つけてくれたからだ。

あの日々があったから、私は「好き」という感情の尊さを知った。
絶望を知ったから、自分を大切にする方法を知った。

自分の「好き」を貫くことが、何より自分を救ってくれる。

私の人生に虹をかけてくれた7人へ。
そして、泥だらけになりながらも今日まで歩いてきた私自身へ。

心からの「ありがとう」を込めて、私は今日、新しい手帳の真っ白なページを開く。
そこにはもう、決まった色なんてない。
これからは、私が選んだ色で、私の人生を自由に描いていこう。

(完)

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