ーななかsideー
ころん君が……ころん君が。
どうしよう…。ころん君がっ。
ころん君は悪くない…
もとはといえば、私がお菓子を渡しに、立ち入り禁止の場所に行ってしまったから。
それがきっかけで、ころん君に色んな大変な思いをさせた。
私があの時あんなことをしなければっっっ。
あんなことをしなければ……ころん君は今頃,みんなと仲良く,何事もなく、リスナーさんたちに応援されて、愛されて……楽しい毎日を送っていたはずなのに。
私……なんてことをしてしまったんだろう。
……………辛い。
辛いけど。
言わなきゃ。
ころん君を……ううん。
すとぷりを守るために。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!