第21話

魁斗と翔雨 其の二
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2025/03/13 05:19 更新
カズマサ
カズマサ
ストーリーは考えちゃあいるんだが
カズマサ
カズマサ
ハッピーエンドにできる気がせんなあ
カズマサ
カズマサ
とりまこの過去編?はそろそろ終わらるやもしれんと……








翔雨
翔雨
こっちや!


人々の目を盗んで、自分の知らないような道を通って、逃げた

足に怪我が何個もできた


それでも走って走って、逃げ続けた



それでも、自分の人生というのは残酷だ

運命からは、逃げれない


男たち
やっと見つけましたぞ、魁斗様!


魁斗
魁斗
やだ、っ!

おれは、神様に嫁入りなんかしたくない…!!


男が腕を掴む


そして、乱暴に服を脱がせ、鳥居のもとへ連れて行こうとする


翔雨
翔雨
やめろ!!



今までにないくらいに大きく叫んで、刀を男に向けた

翔雨
翔雨
斬られたくなかったらその手を離しぃ


キッと睨みつける

…が、男はビクともしない


まるで恐怖という感情が抜け落ちているかのようだった

そこで一つ、あることを思い出す


魁斗
魁斗
(嗚呼、この方も…俺のせいで怪異の影響を受けているのか)


感情が欠如している

それが、偶々恐怖の感情だったという


それだけのことだ


そしてふいに、あることを思った


この者たちは本当は此のような事はしたくはないのではないか


女や子供がいて、それらを守るために己を捧げようとしているだけではないのか


魁斗
魁斗
(なら、この悪夢を終わらせよう)


魁斗
魁斗
翔雨…やっぱり、俺は君とは一緒に行けない


翔雨
翔雨
…は、何でや

村の外に出たいって……
翔雨
翔雨
俺と一緒に……



魁斗
魁斗
俺が死んだら、誰よりも悲しんで、泣いて喚いて狂ってくれる?




魁斗
魁斗
翔雨






くるりと背を向け、足を揃えてトコトコと一つの場所へと向かう


そこは、生贄が捧げるという鳥居の先にある、大きな穴


そこに身を捧げ、怪異として姿を変える


そうして、他の怪異に新たな怪異が誕生したことを伝え、一時的に現れなくするのだ



魁斗
魁斗
俺が怪異になっても、翔雨だったら、祓われてもいいよ





魁斗
魁斗
翔雨




愛する人は、体を拘束され、身動きが取れなくなっている



嗚呼、彼処にいるのは翔雨の子孫かな

泣いて喚いて、叫んで、狂って………………





魁斗
魁斗
さようなら!俺のことだけ考えて





そういって、魁斗は自分の身を捧げた


それがこの村での最後の、結婚式だった







怪異は、村に現れることはなくなった











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