辻野くんは、私が答えを間違えていると、いつも教えてくれる。
辻野くんが丁寧に説明してくれる。
辻野くんの説明は、とても分かりやすい。
辻野くんが微笑む。
彼も、女子に好かれるタイプだ。
見た目は、かっこいいというよりは可愛いけど、内面が紳士だ。
辻野くんに教えて貰ったところをメモしていると、後ろから肩をトントンされた。
振り向くと、高瀬くんが言った。
高瀬くんのおどけた言い方に、クラスに笑いが起きた。
クラスのみんなの態度に、先生は少し顔を赤くしてから、再び黒板に向き直った。
高瀬くんって、こんなこともするんだな…
私は、自然に笑いが込み上げてきた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。