放課後。
ユウシが帰ろうとすると、シオンも後をついてきた。
立ち止まりながら、ユウシはぽつりと聞いた。
その“声”が、耳じゃなく、胸の奥に直接響いた。
あまりにまっすぐで、甘くて、照れくさくて――思わずユウシはうつむく。
でも、その横顔を見て、シオンの心の声はさらに溢れ出していく。
口には出さなかったけれど、心の中でツッコんだ。
そして――そのツッコミすら、きっと彼には聞こえてる気がした。
その夜、ベッドに入っても眠れなかった。
シオンの顔と声が、何度も頭の中に浮かんでくる。
心の声なんて、ウソがつけない。
だからこそ、怖い。
だからこそ、うれしい。
そして気づいてしまった。
――このドキドキは、もう“ただの困惑”じゃない。
📘つづく/第4話「“好き”を知ってしまった日」
シオンの心の声に触れ続けるうちに、
ユウシの心にも“ある気持ち”が芽生えてしまう。
でもそれは、簡単に認められるものじゃなくて――?















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。