第9話

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2025/08/10 04:26 更新
放課後。
ユウシが帰ろうとすると、シオンも後をついてきた。
得能 勇志
得能 勇志
ついて来なくていいよ……芸能科のほう、大丈夫?
オ・シオン
オ・シオン
……別に
オ・シオン
オ・シオン
『ユウシがいないと落ち着かない。どうせ、今日も夢に出るんだから』
得能 勇志
得能 勇志
ね、シオンくん……なんで俺なの?
立ち止まりながら、ユウシはぽつりと聞いた。
得能 勇志
得能 勇志
俺、何かしたっけ?
得能 勇志
得能 勇志
芸能人とか、関係なくて……普通の人間で、地味で……
オ・シオン
オ・シオン
……おまえ、聞こえてんだろ。全部
得能 勇志
得能 勇志
う、うん……まあ、そうなんだけど……
オ・シオン
オ・シオン
だったら、わかれよ
オ・シオン
オ・シオン
『好きだから、に決まってんだろ』
その“声”が、耳じゃなく、胸の奥に直接響いた。
あまりにまっすぐで、甘くて、照れくさくて――思わずユウシはうつむく。

でも、その横顔を見て、シオンの心の声はさらに溢れ出していく。
オ・シオン
オ・シオン
『今、顔……ちょっと赤い。ユウシ、俺のこと、少しは意識してんのかな』
得能 勇志
得能 勇志
(……それ、バレてるんですけど)
口には出さなかったけれど、心の中でツッコんだ。
そして――そのツッコミすら、きっと彼には聞こえてる気がした。

その夜、ベッドに入っても眠れなかった。
シオンの顔と声が、何度も頭の中に浮かんでくる。
得能 勇志
得能 勇志
(シオンの“好き”って……冗談じゃなくて、本気なんだよな)
心の声なんて、ウソがつけない。

だからこそ、怖い。
だからこそ、うれしい。

そして気づいてしまった。

――このドキドキは、もう“ただの困惑”じゃない。
📘つづく/第4話「“好き”を知ってしまった日」
シオンの心の声に触れ続けるうちに、
ユウシの心にも“ある気持ち”が芽生えてしまう。
でもそれは、簡単に認められるものじゃなくて――?

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