ｺﾞﾎｯ

　　　　　　　　　　ｺﾞﾎｯ

　　　ﾊﾞﾀｯ

　　　谷崎の数メートル後ろには
　　　　黒で包まれた青年が立っていた





　　　「死を惧（おそ）れよ
　　　　　 　　　　殺しを惧れよ」

　　　　「死を望む者」




　　　　「等しく死に望まるるが故に──」

　　　　　俺でも ──
　　　　　　　奴と戦うのは御免だ

　　ﾊﾟｼｯ!!
 

 

　　──瞬間、芥川は樋口の頬を叩いた

　　　　　「約立たずめ」

 

　　　「元より僕らの
　　　　　　　　　目的は」

 


　　　　　「いわば貴様の巻添え」

　　「生（・）き（・）て（・）い（・）る（・）だ（・）け（・）で（・）周（・）囲（・）の（・）人（・）間（・）を（・）損（・）な（・）う（・）の（・）だ（・）」

　　　　　『この穀潰しが!!』



　　　　　　　『どこぞで野垂れ死んでしまえ!!』

　　　　　　　　　『羅生門』






　　　　ｻﾞｯ







　　　　　　　　　　　　ﾄﾞｺﾝｯ

　　　刹那、敦の真横の地面は抉れていた

　　僕のせい────？
　　　僕が生きてるだけで皆不幸になるのか、？

　　　　「、、、く、ん、、、」

　ナオミさんの方は微かだけど2人とも　　
　　　　　　　　　まだ息がある......

　　　　　　『汚す真似はするな』

　　　ｻﾞｯ

　　　　敦は低い体制で芥川の横を
　　　　　通り抜け、背後をとる

　　　　　銃を構え、、、






　　　　　　　
　　　　　　　　ﾊﾞﾝｯ
 　
　　　　　　　　　　　　　ﾊﾞﾝｯ

　　　　　しかし、芥川は無傷であった

　　　　　確かに撃った筈だ、、、
　　　　　　　　なのに、なのに、

　　　　　「云っただろう」

　　　　　そんなの....
　　　　　　　攻撃の仕様がないじゃないかｯ!!

　　　　　「そして僕、約束は守る」








　　　　　　　ｻﾞｼｭｯ






　　　　　敦の右脚を黒獣が喰らう

　　　　　ぎゃあああ"ぁ"!!

　　　『泣くのを止めろ、餓鬼め!!』




　　『詮無く泣いて許されるのは
　　　　　　負うてくれる親のある児のみ!!』





　　『親にも捨てられたような餓鬼に
　　　　　　泣く資格など無い!!』

　　　そうだ......



　　　　僕はずっと見捨てられ乍（なが）ら生きてきた






　　　　　それでも僕は────

　　　　　ｼｭｳｳｩｩ...




　　　　　　　　　　　ｿﾞｯ




　　 刹那、敦は虎化を始めた────

　　　　　　　ｸﾞｵｵｵｵｯ!!

　　　　　　　ｺﾞﾘｭｯ!!





　　　　黒獣が、敦の胴体を喰らう




　　　　　しかし、、






　　　　　　　　　　───ｼｭｳｳｩｩ

　　しかも之程の高速で────!!

　　　　　　　　ﾀﾞｯ       



    

　　　　ﾀﾞｯ      




　　　　　　　　　　　　　ﾄﾞｺﾞｯ







　　　　　　　ﾄﾞｺﾞｫﾝｯ!!

　　　　　樋口は虎（敦）に向かって銃撃をする、、、、




　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　ｷﾞﾛｯ

　　　　　　『羅生門・顎（アギト）』








　　　　　　ｻﾞｼｭｯ








　　　　　　　　　　ﾋﾞｼｬｯ!!

　　　虎の胴体が切断され、血が舞い散る

　　　　ﾄﾞｻｯ







　　　　　　　　 　　ｻｧｱｱｱ...






　　　　　　　　

　　　　　　　　『細雪』

　　　　ｻﾞｯ





　　　　　　　虎が芥川に襲いかかる

　　　　　　 『叢（ムラクモ）』────!!

 


  



　　　　　　　　　「はい、終了」