私は一体、何回泣くのだろうか
せっかく烏野だって来ているのに泣いて終わるなんて嫌
自分の顔をペチペチ叩き、つねりながら
普段の顔に戻す
少し目元が赤いが、誰も気にしたいだろう
研磨side
体育館の扉が勢い良く開くと同時にあなたの下の名前の声が響く
走って来たんだろう、息が切れている
いつも通りの人
何も言わないけど嫌そうな顔をする人
何も言わないけど少し喜んでいる人
俺もその1人。
あなたの下の名前はフラフラしながら監督のところまで行く
監督はあなたの下の名前を座らせて、頭を撫でている
そうするとあなたの下の名前は泣き始めた
急に態度が変わったのに、何もおかしいと思わない夜久。
それだけ言い捨てて俺はゲームをしに行った
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。