※性的描写有り
もっと愛して。
俺のこと、好き?
6人で住んでいるから愛してくれないだけ?
はじめに告白したのは俺から。
正直、最初は冷たくて苦手だった。
撮影の時以外はあまり笑わなくて、
いつも不機嫌そうに見えた。
だから少し距離を置いてた。
それからちょっとして、暇つぶしにでもYouTubeのコメント欄を読んでいた。
スクロールをしてたまたま自分宛へのコメントを読んでしまって、
ネットの世界はどんな物なのか分かっていたはず。
人前に出ると言う事がどんなものなのかも。
でも、やっぱり心にもない事を言われると辛かった。
全部わかってた。なのに泣いてしまって。
でもそんな時だった。
優しく声をかけてくれて、泣いている俺の話も最後までちゃんと聞いてくれた。アドバイスも勇気もくれた。
何より一番嬉しかった事は、褒めてくれたこと。
市川くんに褒めて貰えるなんて思ってなかった。
だから、また褒めてもらいたくて頑張った。
褒められるのは嬉しい。だけど市川くんに褒めてもらうのは他の人と比べ物にならないくらい嬉しかった。
だから自分の事、見てくれているのか気になって目で追った。
そしたら偶に見れる笑った顔。
とても優しい表情。
でもこの時、いつも隣りに居るのは小太郎だった。
それが嫌だった。もっと俺の事だけを見てて欲しい。
こう思うのはきっと、憧れなんかじゃなくて好きだから思うこと。そう思った。
だから告白した。
告白と言っても改まった言い方なんてしてない。
よくするゲームの賭けで、負けた方が勝った方の言う事を聞く。そんな簡単な内容。
二分の一の確率で俺が勝った。そして告白した。
俺、寂しいねん、だから俺と付き合って、?
そんな風に言った。
市川くんは笑ってて。でも、いいよって言ってくれた。
その返事に驚いて、嬉しくて、顔なんて見れなかった。
今思うとあれはただその場のノリで返事しただけ、
市川くんはきっと俺と付き合ってるなんて思ってない。
動画内ではキスしたりした。
だけどそれは本当のキスじゃない。
告白してから1年以上経った。
なのに、キスもハグも手を繋いだりだって。
2人で出かけたのだって片手で数えられるほど。
好きって言ってもらった事もない。
カップルらしい事、何もできてない。
け)みなと、明日どっか行かね?
み)え、? 2人で?
け)うん。別に嫌ならいいけど。
み)ちゃうねん。嫌じゃないねん。行く。
部屋でゴロゴロしていたら突然部屋に入って来て誘われる。
すごく嬉しかった。
市川くんに誘われる事は滅多にない。しかも2人きりで。
明日はどんな服を着ていこう。この前、新しく買った服でも着ていこうかな。
なんて、昨日はずっと楽しみで仕方がなかった。
なのに実際は人が多くて並んで歩けもしない。
前を歩く市川くんについて行くのが必死で会話だって出来なかった。
本当は今、はぐれないように手を繋いで歩きたい。
でもそんな事言ったらきっと引かれちゃうから。
そんな事を思ってたら少し人通りが少なくなって、市川くんが俺に話し掛けてくれた。
け)みなとお腹空いた?あそこのファミレスで何か食べない?
み)ん、そやな。
せっかく話し掛けてくれたのに大した話も出来ないまま店に入った。
市川くんは美味しそうなパフェを頼んで、俺は何も頼まなかった。
パフェがくると市川くんは美味しそうに食べてた。
それを見ていたら市川くんは俺に、一口どうぞ。そう言ってパフェを俺の方に寄せた。
違う。本当はカップルがよくやる様に、市川くんから食べさせて貰いたかった。
今日だって。
新しい服着て、いつもよりオシャレして、市川くんが好きって言ってくれた香水だってつけた、、
かっこいいって、似合ってるって言われたかった。
気づいてほしかっただけ…
なに期待してたんだろ…なんかもういいや…
み)…ごめん、市川くん…俺帰るわ…
そう言って市川くんの顔も見ずに席を立って歩き出した。
そしたら市川くんに腕を掴まれた。
やっと触れて貰えた。いつもだったら凄く嬉しい筈なのに。
でも今は辛くて、そのまま手を振り払って店を出た。
市川くんは、そんな俺を追いかけてきてくれる。
嬉しいけど嬉しくない。
2人で居るのに何で他の人の話をするの、?
俺とだけじゃそんなにつまらないの、?
今日、市川くんといっぱい話したい事あったのに…
もしあの時、引き止められた時、逃げないで市川くんに話してたら何か変わったのかな、
俺のしたい事、して欲し事、聞いてくれたのかな…
バカじゃん俺…市川くんとしたいからって1人で想像して、いつでも出来るようにって毎日1人で後ろ弄って…アホみたい…今日だって、もしそーゆー雰囲気になったらするかもって勝手に想像して準備までしてた…バカやな俺…
市川くんは俺なんか好きじゃないのに…
家に着いて俺は自分の部屋まで走った。
その間、ずっと市川くんの事は無視してた。顔も見ずに。
市川くんはそんな俺にイラつきながら部屋まで着いてきた。
告白した時は本当に市川くんが好きかどうかなんて正直わからなかった。
だけど俺と付き合ったならもう俺の市川くんでしょ、?
そう思ってた。
だから他のメンバーと居るのを見て嫉妬してた。
取られたくなくて、不安で目で追ってた、
そして、気づいたら好きで好きで堪らなかった。
こうなったのも、全部市川くんのせい。
あの時、俺に優しくしたから。
市川くんがあの時、いいよって言ったから。
いつもいつも他のメンバーばっかり。
俺の事なんか見てくれてない。
1ミリも俺の事なんて愛してくれてなかった。
もういぃ…どうなったっていぃ…嫌われたっていいから…
だから…最後に俺のこと…愛して…
なんなのこいつ。いきなり帰るとか言い出して。
心配して声かけてんのにシカトしやがって。
気づいたら家で三波斗の部屋だし。
はぁ…俺なんかした?こいつの気に触ること。
心当たりがないんだけど…嫌な事があったなら口でちゃんと言えよ…じゃなきゃ分かんないだろ…
てか何でそんな今にも泣きそうな顔してんの。
泣きたいのは俺も同じなんだけど。
デートだと思い込んでた自分がアホらしくて笑える。
俺の為に三波斗が新しい服着て、オシャレまでして、俺が好きって言った香水までつけて楽しみにしてくれてたのかななんて勘違いし過ぎたわ。
三波斗は俺の事、どう思ってたんだろ。
俺は付き合ってると思ってた。
キスしたりハグしたり、カップルらしい事したいなって。
でも三波斗からそう言う素振りしてこなかったから。
所詮、ゲームでの賭けだったし…
やっぱ、俺の勘違いかな。辛。
って、は?何こいつ服脱ぎ出してんの?
け)え、お前何してんの?
み)…
け)…おい。みなと、服着ろって。何脱いでんの、お前。
み)…っ、市川くんは…俺の事どぉ思ってるん…?
け)…は?
み)もういぃ…! 嫌われてもいいから、早く俺の事…愛して…
そう泣きながら抱きついてきた。
俺に何か言われるのが怖いのか怯えた表情をしてた。
一瞬、理解が出来なかったけど、
自分だけ。そう思ってたから嬉しくて抱きしめた。
それに驚いたのか顔を上げて上目で俺を見つめてくる。
その初めて見る光景が愛おしくてキスをした。
唇を離せば顔を真っ赤にしてまた上目で見つめてくる。
もっと、して…?
今まで三波斗の口から聞いたことの無いくらい甘い声。
俺の首に腕を回してまたキスをしようとする。
そのまま三波斗を抱き上げベッドへ行く。
そして欲しがる唇にキスをする。何度も、何度も。
舌で唇を割入って上顎をなぞると可愛らしい声を漏らした。舌を絡めれば三波斗も負けじと絡めてくる。
苦しい、そう背中を叩かれ唇を離すと涙を流してトロけた顔で見つめてくる。
みやんで…//
恥ずかしいのかそう言って顔が見えないように抱きついてくる。それが可愛くて、もっと見たくて何故かベッドのサイドに置いてあるローションを指にとって三波斗の後を弄る。
俺が初めて触る筈なのに既に緩くて、あっという間に二本も指が入ってしまった。
普通はそんな事あるわけない。
俺としたくて1人で弄ってたのならわかる。
でもこれがもし、他の奴としてたら?
気持ちいい所に触れたのか体をビクつかせて、女の子みたいに可愛い声を漏らした。
そこを何度も触れると気持ち良さそうで、わざと的を外して触れれば自ら自分のモノを俺の腹に擦りつけてくる。
あぁ…えろ。
こんな可愛い事、他の奴の前でしてたとしたら許せない。
俺以外にこの声を聞いた奴が居るってこと?
あー腹立ってきた。
俺の気持ちもしらねぇーくせに。
指を抜けば、三波斗を乱暴に体から離して自分のモノを挿れる。
初めから激しくする。
け、くん、…て、手…!
手を繋ぎたいらしい。
怖いから手を繋いで。そう言われたから恋人繋ぎをした。
繋ぐと三波斗は少し嬉しそうで、
誰にでもこんな事するの?お前は…
そんな風に思ってたら口に出てしまった。
すると、違う。違う。そう言って泣き始めた。
何が何だか俺もよく分からなくなってきた。
好き。好き。そう言ってひたすら俺の名前を呼ぶ。
呂律も上手く回ってない。
俺の下でぐちゃぐちゃになっている三波斗は誰にも見せたくない。
何度も奥を突けば、好き… そう言って三波斗は気を失ってしまった。
初めてするのに飛ばし過ぎたのとゴムをせずにしたのを後処理をしながら後悔する。
次の日になって三波斗は腰を抑えながら俺のところに来た。
み)…やり過ぎやで、痛いねんけど、
そう言ってソファに座る俺の膝の上に向かい合わせで跨り抱きついた。
け)笑ごめんね?
三波斗からのその行動が心地好くて頭を撫でる。
み)昨日、怒っとった、?アレ、自分で弄ってただけやからな?勘違いせんでな、?
と、上目遣いで。
顔に出てたらしい。
でも自分でしてた事に安心した。
け)え笑、俺としたかったの?笑
み)…//ぅん…//したかった…//
俺の服をキュッと掴んで顔を逸らした。
軽く揶揄うつもりだったのにこう言われると俺の方が照れる。
み)けいくん?好きだよ、俺の事、好き、?
け)別に嫌いじゃねぇーよ。
好きって言うのは恥ずかしい。
だけどこの回答は間違えているらしい。
好きと言え。そうかおに書いてある。
け)三波斗、好きだよ。
赤らめた三波斗が愛おしくてキスをした。
好き。そう言ってキツく抱き締められる。
み)けいくん!これからいっぱい楽しい事しようね!
これからはもっと愛して。
大好き。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。