第5話

4話 白く染まる髪
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2024/04/21 09:04
次の日。
……今日は憂鬱だ。正直言って。
何故かと云われれば、こう答える。
珠命
(転校生が来るから。)
ま、「は?」となることだろう。
転校生?仲間が増える。往いことじゃないか。
まぁ、転校生が来るのは別に往い。
問題は、その転校生の事だ。
珠命
(折角増える仲間があんな自殺マニアと重力遣いとは…いや、私からしたら数少ない仲間の二人だからまあ往いですが。彼らならまだ信用できます。)
珠命
はぁぁぁぁ…全く。心労が溜まります。
そんな事を考えているうちに、準備が終わる。
珠命
はぁぁぁぁ…行きたくないですが、行きますか。
___________________________
学校到着。
だが、私は教室に入ろうとしていなかった。
珠命
(典型的なトラップ…)
ドアに黒板消しが挟まっている。
珠命
(お子ちゃまですねぇ…全く、探偵社やポートマフィアとかの皆さんの方がもっと私を傷つける事ができますよ…)
さて、今、私には選択肢がある。
1,其の儘トラップにかかる
2,ドアを開けてすぐに後ろに下がり当たらないようにする
3,ドアを開けて突っ走る
まぁ、正直言うと走るの面倒です。
………さて、どうしたものか。



























少女考え中…



































そう云えば。
珠命
(あるじゃあないですか。往い方法が。)
今日、転校生が来る。
其の転校生は、私の仲間。信用は出来る。
珠命
(わざとかかる。これが往いじゃないですか。)
決まったわけですし、行きますか。
緑谷出久
あぶなっ
珠命
何か聞こえましたが知ったことではありません。
私は其の儘ドアを開ける。
瞬間、私の上から黒板消しが降ってきた。
伊座麗華
クスッ
珠命
(全く、聞こえているというのに。)
伊座麗華
大丈夫?♡
伊座さんはタオルを渡す。
伊座麗華
一体誰が仕掛けたんだろぉ〜ね?♡
伊座麗華
(私だけどw)
上鳴電気
こんな酷い奴に構わなくて往いぞ、麗華。
芦戸三奈
そうだよ!
伊座麗華
でも、大切な仲間だしぃ〜♡
上鳴電気
麗華は優しいな…
珠命
……
珠命
(粉ってタオルで取れるんです?)
珠命
伊座さん、お気遣い感謝致します。
珠命
ですが…此の儘で大丈夫ですよ。白髪の髪がこれ以上白くなっても誰も気に留めませんよ。(一部を除いてね。)
伊座麗華
そっかぁ〜♡
(ふっw無様な姿をずっと見られるとか最高w)
珠命
(本当憂鬱です…この後でどんな反応が飛んでくるか…)
___________________________
相澤消太
よし、皆、今日は事前に伝えた通り転校生が来る。
1ーA組
がっぽぉぉぉぉいっ!!
珠命
五月蝿っ
相澤消太
入ってこい。
先に入り給えよ!
あ゙ぁ゙!?手前が指図すんな!
珠命
……
相澤消太
?入ってこい。
珠命
はぁぁぁぁ…だから言ったんですよ。
珠命
先生、少しお待ち下さい。彼ら、私の知り合いなので。
相澤消太
あ、嗚呼。
ガラガラッ
珠命
御二方?
太宰治
おや、命ちゃん。
珠命
早くこんな処で喧嘩してないで入ってください精神崩壊したいですか?
太宰治
ワーコワーイ
中原中也
ハイ…
珠命
嗚呼、それと…
太宰治
珠命
この頭に巻いてる包帯は没収で。
太宰治
えぇ!?そんなっ!
珠命
区別するために必要なんですよ。
私は太宰さんから包帯を取り、巻きながら教室に戻る。
太宰治
なら仕方ない…
中原中也
珠命
それじゃ。
ガラガラッ
珠命
往いですよ〜
1ーA組
(何で包帯持ってるの…?)
相澤消太
入ってこい。
ガラガラッ
伊座麗華
(イケメンじゃない♡あいつが知り合いとかムカつく…)
珠命
はぁ………
太宰治
(ため息つきすぎじゃないかい?)
中原中也
(色々聞きたくないことが聞こえてるのかもな…)
一応云いますが彼女は心が読めますby作者
相澤消太
自己紹介。
太宰治
私は太宰治だよ。皆よろしくね。
中原中也
俺は中原中也だ。
相澤消太
質問あれば勝手にやってくれ。
珠命
(この人先生ですかね…本当に…)
芦戸三奈
はいはい!二人は、珠さんとどんな関係?
太宰治
命ちゃんは…私の後…ン゙ン゙、友達だよ。
太宰さんへ一瞬言葉を飲み込む。何故なら、私が笑顔で圧をかけていたからだ。
珠命
(絶対に云わないでくださいよ?(*^^*))
中原中也
……俺も同じだ。
太宰治
(怒らせてはならないね、全く……)
__________________________
まぁ、それから何かあったわけでもなく…
ー放課後ー
太宰治
ねぇ命ちゃん。
珠命
…何です?
太宰治
一つ気になっていたのだけど……
太宰治
…どうして、そんなに服とかが汚れているの?
珠命
中原中也
確かに、何があった?
珠命
…はぁ
太宰治
まぁ良いや。それより、命ちゃん。何処か人気のない場所、ない?
珠命
(成る程。)
珠命
判りました。案内しますよ。
芦戸三奈
太宰君、そいつ、麗華を虐めてるんだよ?あまり近づかないほうが往いよ。
太宰治
へぇ、それは面白いな。
太宰治
本当?
珠命
さあ。……貴方なら、判るでしょう?
太宰治
それもそうだね。
珠命
ほら、行きますよ。
太宰治
は〜い、ちゅーやー行っくよ〜〜
中原中也
俺に指図すんな!
そう云いつつちゃんと着いてくるんですねぇ…
ー屋上ー
太宰治
此れなら誰も気にしないね。
太宰治
其れじゃあ、もう一度聞くよ。そんなに白いのは何故?
珠命
…簡単なことですよ〜黒板消し落とされたんです。
珠命
ま、どうせ元から私白いですし気にしてなかったんですが。
太宰治
ふぅ〜ん……
中原中也
……
珠命
(はぁぁぁぁ…こんなことになるから……確実に二人今苛々してますよ…全く…)
太宰治
まぁ往いよ。また何かあったら教えて。
珠命
はぁ〜い…
珠命
話は以上ですか?
太宰治
嗚呼。
私は屋上のフェンスに手をかける。
見えるのは、地面。
ズシャッ
私はサードアイの先端を地面に突き刺し、飛び降りる。
珠命
また明日、往い事が起きることを願ってます。
太宰治
さぁ、どうなるかな。
中原中也
(こいつらの会話についていけねぇ…)
太宰治
さ〜中也、一緒に遊戯でもしないかい?負けた方は罰ゲーム、勝った方には褒美だ。
中原中也
往いねェ?どんな遊戯だ?
太宰治
それは……
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珠命
騒がしくなりますね。これから。

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