専属?秘書?
何もかもわからなかった。
なんのコネもない工場労働者の娘が?
書記様は、いや…マルハリー共産主義者議会同盟が…何か企んでいるんだろうか。
それに書記様、クスクス笑ってるし…
そう言われればごもっともなようにも感じる。でも裏を返せば…党活動に関係のない人間なら誰でもよかったということになる………。
何を期待していたんだ私は。
こんな状況で私のことを助けてくれただけありがたいと思え。
政治家の書斎と聞き、もっと豪華絢爛で高級品ばかり置いてある場所を想像していたが、リベルテ書紀の書斎は質素な机と椅子、ごくごく普通の本と本棚だけのシンプルなもの。
どうやら私のイメージしていたものは、長年腐敗政治が蔓延っていたマルハリーの役人によって作られた政治家への偏見に過ぎなかったようだ。
次は私が名乗る番だ。何度も経験しているはずの自己紹介なのに…お偉いさんの前というだけでこんなにも緊張するのか……
正直、半端な学歴だと思う。小学校卒業とも言い切れないし、小学校中退と言っても人聞きが悪い。正直に言ってしまったはいいものの…捨てられたりしないだろうか。
予想外の返事だった。
てっきり大学卒業、少なくとも中学校は出ていると思っていた。役人の応募条件が中学校卒業以上だから…。
でも、学歴という偉大な肩書きなしにここまで上り詰めるなんて、それだけリベルテ書紀本人に魅力があるということだ。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。