第4話

#3 書記様の素顔
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2024/10/21 21:54 更新
専属?秘書?
何もかもわからなかった。
なんのコネもない工場労働者の娘が?
書記様は、いや…マルハリー共産主義者議会同盟が…何か企んでいるんだろうか。
それに書記様、クスクス笑ってるし…
ベオ・クライナ
な、なぜ私を?党内には私より優秀な人材が沢山…
リベルテ書記
特に深い理由はない。ただ…思想やら賄賂やらのしがらみに取り憑かれた党員よりも、純粋無垢な君のほうが側に置いておくには心地よいと感じただけだ。
そう言われればごもっともなようにも感じる。でも裏を返せば…党活動に関係のない人間なら誰でもよかったということになる………。
リベルテ書記
何かショックなことでもあったのか?
ベオ・クライナ
い、いえ全く…
何を期待していたんだ私は。
こんな状況で私のことを助けてくれただけありがたいと思え。
ベオ・クライナ
秘書に任命していただき、ありがとうございます。
リベルテ書記
詳しい話は私の書斎で行う。移動に移動で悪いが…また、ついてきてくれ。
政治家の書斎と聞き、もっと豪華絢爛で高級品ばかり置いてある場所を想像していたが、リベルテ書紀の書斎は質素な机と椅子、ごくごく普通の本と本棚だけのシンプルなもの。
どうやら私のイメージしていたものは、長年腐敗政治が蔓延っていたマルハリーの役人によって作られた政治家への偏見に過ぎなかったようだ。
リベルテ書記
そういえば……自己紹介がまだだったな。
リベルテ書記
この際本名で名乗らせてもらうと……私はクレベナ・クラーカウ・リベルテ。
クレベナ・クラーカウ・リベルテ
実を言うと『リベルテ』は党活動のためのニックネームに過ぎないんだ。
ベオ・クライナ
呼ぶときはどちらで呼べば…
クレベナ・クラーカウ・リベルテ
ここにいるときはどの名前で呼んでも構わないが、仕事…特に人前では『リベルテ書紀』と呼んでくれるとありがたい。
ベオ・クライナ
承知しました、そう…心がけます。
次は私が名乗る番だ。何度も経験しているはずの自己紹介なのに…お偉いさんの前というだけでこんなにも緊張するのか……
ベオ・クライナ
わ、私は…ベオ・クライナと申します。
ベオ・クライナ
年齢は、15歳…実質的には小学校六年生前半まで、教育を受けていました。
正直、半端な学歴だと思う。小学校卒業とも言い切れないし、小学校中退と言っても人聞きが悪い。正直に言ってしまったはいいものの…捨てられたりしないだろうか。
クレベナ・クラーカウ・リベルテ
私よりもいい学歴だな。
予想外の返事だった。
クレベナ・クラーカウ・リベルテ
実は………小学4年生のときに家出してな。それが今の党活動につながっているわけだから、なんとも言えないが……。
てっきり大学卒業、少なくとも中学校は出ていると思っていた。役人の応募条件が中学校卒業以上だから…。
でも、学歴という偉大な肩書きなしにここまで上り詰めるなんて、それだけリベルテ書紀本人に魅力があるということだ。

クレベナ・クラーカウ・リベルテ
自己紹介も済んだところで、君…いや、同志クライナに初仕事を与えたいと思う。
ベオ・クライナ
は、はい!

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