Koji side
やっとや!!!!
やっとあなたに言える!!
メンバーには言うた、あとはあなたや!!!
パァァァァァン!
リビングのドアを開くと同時に聞こえた破裂音は、あなたが鳴らした特大クラッカーやった。
いや、いくら彼氏を祝うためとはいえ、このクラッカーはデカすぎるやろ!
というか、いつ買ったんや…そんなんどこにしまってたんや……。
びっくりしてリビングの扉開けたと同時にひっくりかえった俺を見てケラケラ笑ってるあなた。
せめてもう少し、もうちょいなんかあるやろ!ってデコピンしたら、いたーい!!ってガチのリアクションが返ってきた。
…………は?
自分の彼氏のことに対して辛辣すぎんか…。
これは…………。
喜んでくれてるんか、それとも苦しんでるんか一体どっちなんや?
そやけどぉ…!!!
と、何やらまだまだ言いたそうなことが沢山のあなたを、膝の上に招き入れて腕の中に閉じ込めた。
待って!?
全部見る気なんか!?!?
至極当たり前のように言い切った彼女は、早くも俺の腕を抜け出してリモコンを握り録画をチェック……。
もうちょい、俺に構ってくれよ!!
って思たけど、その耳が真っ赤になってる事を、今は気づかんでおかな、多分めちゃめちゃに拗ねられる。
ダイニングテーブルに座った頃に、彼女がわざとらしく大きな声を上げた。
テーブルの上にあった、オレンジのビーズ細工のヘアゴムとこーじへ。と書かれたメモの真相は…。
お風呂のあとから聞くことにしよか…?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。