第14話

おめでとうはサプライズとともに
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2023/11/19 15:01
Koji side


やっとや!!!!
やっとあなたに言える!!

メンバーには言うた、あとはあなたや!!!
向井康二
あなた!!!
ただいまぁー!!!!!
パァァァァァン!
向井康二
うわ!!!!!
………何!?!?!?
あなた

おめでとーーー!!!!!!

リビングのドアを開くと同時に聞こえた破裂音は、あなたが鳴らした特大クラッカーやった。

いや、いくら彼氏を祝うためとはいえ、このクラッカーはデカすぎるやろ!

というか、いつ買ったんや…そんなんどこにしまってたんや……。
あなた

いつか、こーじにドッキリ仕掛けたろーって
思ってた特大クラッカーが
こんな形で役に立つとは思ってへんかったなぁ!

びっくりしてリビングの扉開けたと同時にひっくりかえった俺を見てケラケラ笑ってるあなた。
向井康二
せめて普通のサイズやろ!
あなた

だって並大抵のことではもう驚かんやろ?

向井康二
やからって…3倍はでかい!
せめてもう少し、もうちょいなんかあるやろ!ってデコピンしたら、いたーい!!ってガチのリアクションが返ってきた。
あなた

で、おめでとうはおめでとうなんやけど。

向井康二
なんやの。
ありがとうはありがとうやけど。
あなた

モテちゃうじゃんよ、こーじ。

…………は?
向井康二
え、今なんて?
あなた

やから、モテてまうやん!!
こーじが!!2枚目バレてまう!

自分の彼氏のことに対して辛辣すぎんか…。
あなた

バーテンダー…しかも女性には優しい…
束縛は嫌いで特定の恋人は作らん…
いかにも女子が好きなやつ!!

これは…………。
喜んでくれてるんか、それとも苦しんでるんか一体どっちなんや?
向井康二
それはケンちゃんの話やろ?
そやけどぉ…!!!
と、何やらまだまだ言いたそうなことが沢山のあなたを、膝の上に招き入れて腕の中に閉じ込めた。
向井康二
ケンちゃんがどんだけモテても
こーちゃんは、あなたにだけ
モテてたいんやで?
あなた

こーじ………

向井康二
あなた……、ありがとうな?
あなた

頑張ってね。
複雑だけど…応援はしてる。

向井康二
んは!ありがとう!
それで百人力や!
あなた

さてと、そうと決まれば
ハードディスクの容量、開けなきゃね?

向井康二
ん?なんでなん?
あなた

だって、てるにぃさんでしょ?
しょっぴーさんでしょ?あとこーじ。
絶対足りん。

待って!?

全部見る気なんか!?!?


至極当たり前のように言い切った彼女は、早くも俺の腕を抜け出してリモコンを握り録画をチェック……。


向井康二
気ィ早すぎやろ!!!
もうちょい、俺に構ってくれよ!!


って思たけど、その耳が真っ赤になってる事を、今は気づかんでおかな、多分めちゃめちゃに拗ねられる。


ダイニングテーブルに座った頃に、彼女がわざとらしく大きな声を上げた。
あなた

来期は忙しいなぁ〜!!

テーブルの上にあった、オレンジのビーズ細工のヘアゴムとこーじへ。と書かれたメモの真相は…。


お風呂のあとから聞くことにしよか…?
向井康二
お前、後で覚えとれよ!

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