岩本side
「照、俺なんか変なこと…言ってないよ、な?」
俺の事を思い出してくれたふっかさんの第一声がそれだった。
「へんなこと?」
俺が初恋の人に似てる、とは言ってたけど。
「へんなことは言ってなかったけど…初恋って誰なんだよ?」
「やっぱり聞こえてたじゃん…」
ごにょごにょとふっかさんが呟いたのが聞こえた。
「え?」
「ん?いや?なんでもないけど?」
「で、誰なんだよ」
「忘れろ!頼む!」
「なんで!」
「どーせ大介にでもバラしてバカにするだろぉ」
「しない!」
だって、、、
好きな人の好きな人なんて気になるじゃん。
片思いってわかってるから、少しでもそのふっかさんの“初恋相手”に似せようと思って。
「…照は?居るの?」
話を摩り替えられた。やられたなあ
「いる」
「え?!嘘…!だ、誰?」
「ふっかさんが言うなら。」
うう、とふっかさんは数秒迷ってOKサインを出てきた。
「じゃあ、せーので、な。」
「…うん…。せ、せーの!」
何かを決意したようなふっかさんの…好きな人の綺麗すぎる目を見て、俺はふっかさんの せーのに反応出来なかった
でも、反応しなくて正解だったかもしれない。
2人とも何一つ言わずにただ時間だけが経った。
「…なーんで照言わねーの!わら」
「ふっかさんも言ってねーじゃん笑」
「まーなわら。」
ドヤ顔を澄ましたかおでするふっかさん
表情が大混乱しちゃってるし笑
やっぱり好きだな
顔、手、性格…好きな人を語る時の目の輝きさえ好き。
このままじゃ終われねー
心からドキドキするのなんて久しぶりだった
「あの、さ」
「ん?どした〜わら」
「もう1回、せーのでやってくれない?」
これに賭ける事にした。
☆25⇒NEXT











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!