第10話

甘々 9
210
2024/05/05 00:40
あなた
…………
『…次期時守に、お前が指名された』
なんで、僕だったんだろうか。他にいただろうに。
あなた
…こんな力、欲しくて願ったわけじゃないのに
大方、歴代の親族の中で一番能力値が高いとかどうので選ばれたんだろう。
望んでもないことに誰が一体得をするって言うんだ。
風がそよぐ。夜の風は少し肌寒かった。
もう部屋に入ろうと思い、踵を返そうとした時、何やら音が聞こえた。
あなた
……?
目を凝らしてみると、一つの逃げる影と、複数の追う影。
紫色の頭……その逃げる影に見覚えがあった。
あなた
え、あれって……!
急いで部屋に入り、ローブを纏ってベランダから高さを気にせず飛び降りた。
あなた
早く、行かないと…!


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っは、は、
後ろからは複数人の足跡。しくじってしまった。
あなた
…!いた、!
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っくっそ、!
あなた
雲雀!!!!
手を伸ばす。すると、彼は迷わず僕の手を取った。
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っわ、
あなた
逃げるよ、捕まって
彼がしっかり捕まったのを確認してから追っ手から逃げる。
取り敢えず、ChroNosまで逃げることにした。
逃げ切ったら、何があったか聞こう。

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