絶望
たったそれだけの二文字。
今この瞬間、それを突き付けられた。
今見ているこの夢。
俺は敗退した。
泣きながら道を歩いている俺。
下を向きながら歩いていると、矢印が2つある。
右は出口、左は"Last resort"と書かれたゲート。
俺は左に進む。
体が勝手に動いたんだ。
何故か、そうしなきゃ行けない気がした。
俺の運命が変わる気がした。
ノイ選手を超えれる気がしたんだ。
始まりは、この瞬間。
あなた、始動の瞬間だ。
寝すぎたのか、記憶が飛んでいる、ゆっくり思い出す。
…そうだ、ここは…
"青い監獄"だ。
俺はどうしてここに来た?
思い出せ、ゆっくり…
…そうだ
始まりは、あの瞬間。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!