第90話

85.過去編
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2025/05/06 10:00 更新







鈴が来て2対1になったのは良いものの、

鈴も栄仁もふらふらで立っているのが不思議な位だった
ユル
そんな状態で俺の相手が務まるか?
えぇ勿論
ユル
くっくっ、そうか
ユル
嗚呼そうだ、1つ云い忘れた事があった
栄仁
云い忘れた事?
この時あなたの下の名前は嫌な予感がしてやまなかった
ユル
お前達のその毒、即効性があってな
ユル
通常その毒に掛かった場合、数分で死ぬぞ
あなた
嘘でしょ…
ユル
だがお前達は耐性があるからなのか数十分経っても効きやしねぇ
呆れた様な顔をする
ユル
まぁもうすぐだけどな
ユルがそう云った瞬間、栄仁と鈴が倒れた
あなた
お父さん!お母さん!
急いで2人の元に駆け寄る

呼吸が浅くなり、軽く呼吸困難になりかけていて、

咳き込むと吐血していた
ユル
その様子だと3分もしない内に死ぬだろうな
あなた
お前…!
ユル
おぉ怖い怖い
ユル
じゃ、俺はもう行くぜ
ユル
次会うまでは強くなってる事を祈るぜ
そう云うと消えた
相変わらず、逃げ足だけは、速いわね
栄仁
だな
あなた
大丈夫、じゃないよね
あなた
何か治せる方法とか無い?
無いわね
栄仁
無いな
あなた
そんな…
あなた
でも…!
栄仁
あなたの下の名前、聞きなさい
苦しそうに顔を顰めながらも言葉を絞り出す
栄仁
良いか、これからお前は白上家当主だ
栄仁
小雪と共に白上家を守りなさい
栄仁
陰からこの国を支えなさい
栄仁
誰かを死なせるな
栄仁
知っている人でも知らない人でも
栄仁
理想を語れ、夢を作れ
栄仁
あとは…
ちょっと、喋りすぎ
私も喋りたいの
栄仁
す、すまん
あなたの下の名前、色々終わったら警察が来る前に家に行きなさい
私の部屋のタンスの中にある水色の箱の中に地図があるわ
その地図で赤印の処に向かってね
必ず助けてくれる処があるから
あなた
判った
後これあげる
鈴はポケットから黄色のすずを出した
あなた
これは…
栄仁
鈴、それ…
ふふっ、昔栄仁から貰ったの
栄仁
まだ持ってたのか
そりゃそうよ、大事なものだからね
あなた
これ貰っていいの?
えぇ、受け取って欲しいわ
そのすずに特別な魔力が入ってるから
何かあった時、助けてくれるから
栄仁
俺からはこのミサンガを
栄仁
特別な力は無いがな
あなた
ありがと
ほらもう行きなさい
火が迫ってくる
栄仁
雪も待っているんだろう
栄仁
早く雪の傍に居てやりなさい
あなた
うん
じゃあね
栄仁
じゃあな
あなたの下の名前はすずを大事に握り締めながら走っていった

その様子を微笑みながら見守る






















火が2人の周りを囲むように迫ってくる
ふふふっ
栄仁
何笑ってるんだ
私にすずをくれた理由を思い出してね
栄仁
あ、あれは忘れろと云った筈だぞ!
忘れられないわよ
何だっけ?
私の名前が鈴だからだっけ?
栄仁
うるせぇぞ
あの頃の栄ちゃんは恥ずかしがり屋だったからね
デートとか私がリードしてたわ
栄仁
俺の黒歴史
栄仁
つか栄ちゃんとか久し振りだな
栄仁
いやー昔は俺も鈴ちゃんって呼んでたし
栄仁
……鈴?
……
栄仁
そうか、慥かに疲れたな
栄仁
俺も眠いし
栄仁
…おやすみ、鈴ちゃん



2人は何時の間にか手を繋いで向かい合っていた

そして、眠った






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