ガラガラガラ…
シーン
嘘だ
俺に“両親”という存在は無い
どぬくさんはそう言って周りをキョロキョロと見渡した
ガチャ
俺には家族がいる
お父さんとお母さんの3人家族
お父さんは面白くてお母さんは優しい
料理も美味しいし、お部屋もあるし、ベッドで寝れる
自分でも“恵まれている”と分かっている
けれど彼は?
お父さんやお母さんが遅くまで帰ってこなくて
あの広いお家に一人で過ごしている“彼”は
※そんなことありません。彼は拾神に囲まれているので決して寂しくは無いです
翌日
帰り道
どぬくside
俺の隣にはいつももふくんがいた
彼が学校を休んだことが無かったから、俺が休んでる時以外はずっと一緒に帰っていた
俺ともふくんは15年間もの間、ずっと一緒
改めて思い出すと随分と長い間一緒にいたんだなぁ、と思ってしまう
ずっと一緒にいたせいか、近所の人達からよく“兄弟”とか“双子”とか言われていた
そんなもふくんが、みんなから兄弟と間違えられたもふくんが、15年間ずっと一緒だったもふくんが居なくなると隣に誰もいないことに違和感を感じてしまう
“どうして急に俺の前から居なくなったのか”
少しそのような考えが浮かんだが、“まぁいいか”と思い思考を放棄する
そんな気持ちに嫌気がさし、もふくんのことなど考えるのをやめてしまった
どうして考えるのをやめてしまったんだろう
今となっては後悔してもしきれない



















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!