ある、大きな屋敷の近く。
へんぴなアパート
そこに少女は住んでいた
少女は今年で高校生
おろしたての制服に腕を通す
あの事件は、犯人は報道されず
事件の内容だけが報道されることになった
彼女がその事件の関係者であることは
警察の、一部の人間しか知らない
さあ、学校へ行く準備はできた
そう言ってアパートを後にした彼女の部屋には
綺麗に管理され
今朝の朝食が供えられた
優しそうな
笑っている母親の仏壇と
物置同然となっている場所に
埋もれている
ほこりまみれの
弾痕のようなものが残った
張り付いた嘘の笑顔の男の仏壇
正反対の環境に置かれていた
そんな、闇の見える少女
この話の主人公は
そんな、可哀そうな
彼女である












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。