僕はふらっと立ち上がる。
今にも倒れそうな足取りで机に向かう。
無造作に引き出しを開け、手に取ったものは。
銀色の刃がキラキラ光るカッターだった。
思わず笑みが溢れる。
ベッドに座り手首の、血管が見えている場所に刃を滑らせる。
皮膚がぱきっとふたつに割れた。
ぶじゅ、と割れた隙間から真っ赤な血が出てくる。
どうかしてる。
そんなのわかってる。
たくさんたくさん溜め込んだ、行き場のない「苦しい」「いらいら」「嫌」をこうやって自分にぶつける。
ストレス発散…、て言うのかな?
ストレスはどんどん僕の体に蓄積していった。
たくさんのアンチコメ、答えが見つからない悩み、自己嫌悪。
声にならない叫び。
また、手首にカッターを滑らせる。
血が溢れた。
つー、と流れていき、やがて床を汚す。
それと比例するように心の中から出てきた自己嫌悪が僕を包む。
罪悪感。
無理しないでください












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。