📌???
言葉ばかりが、突き刺さる。
どうでも良い言葉ばかりが響いて、
大切で、伝え無くては成ら無い言葉は届か無い。
溜め息を吐いて、類は又暗闇から逃げ出した。
📌神山通り
一瞬腑に落ち無い様な顔をした後、
司は耳が痛く成る程の大声で返事を返した。
飄々とした様子で司に返答を返す類は、
記憶障害なんて一つも無い様に見えた。
実際は、思い出も、苦しみも、後悔も。
喜びも楽しかった事も覚えて居無いのに。
暫く無かった類からの苗字呼びに、
本来なら無かった筈の心の距離を感じて,
どうしようも無い苦しさに襲われる。
類は又前を見据え、歩き出した。
其の確りとした足取りにやはり違和感を覚える。
何時もの類は、歩きながら演出を考えて居て、
良い演出が浮かんだのか,途中で立ち止まったり
歩くスピードが低下する事が屡々有る。
逆に類に呼ばれる状況に、少し焦りながら
司は歩みを速めた。
📌屋上
司から類が無事だと連絡を得て、
瑞希は一旦安堵した物の類の昨夜の表情を思い出し、
居ても立っても居られず、
こうして朝から学校に出向いて居た。
暗い表情の儘の類に涙が自然に盛り上がる。
此の儘だと、彼が空気に成って消えてしまう気がして
瑞希は咄嗟に類の腰に抱き付いた。
涙で震える声で、そう云った。
何に対しての謝罪だったかは解ら無い。
酷く苦しそうで、感情なんて感じられ無い声だった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!