第36話

36 . 📛
1,616
2024/05/10 11:01




sk     side_____________


保育園の中へ入ると阿部ちゃんとふっかが駆け寄ってきた 。


困り眉で俺に問いかける2人 。



責めないで聞いてくれるなんて優しすぎない 、!?


深 .
      佐久間     !        

阿 .
      佐久間っ     !  大丈夫 、     ?        

佐 .
      うん 、大丈夫     !       
佐 .
       みなさん本当に
ごめんなさい !!


園長先生や各組の先生に深く頭を下げる 。


頭あげてください 、と園長先生に言われ恐る恐る頭をあげる 。




こんな騒ぎをおこしたんだ 、クビに決まってる 。


園長先生
       大丈夫ですよ 、佐久間先生 。       
園長先生
      先生は園児たちから大人気 。    
もちろん親御さん達からもです、
園長先生
     みなさんあなたが
いないと悲しむでしょうね 。

佐 .
      園長先生 、……       

園長先生
      もちろん 、先生がやめたいと        
言うのならばやめさせます 。
園長先生
      また続けたいと思うなら
一緒に頑張りましょう ?

佐 .
      閉園時間には必ず
どうしたいか言います 、
佐 .
      ……  少し 、考えさせてください         

園長先生
      えぇ 、結構ですよ        
園長先生
      ゆっくり考えてくださいね        
 

ぺこ 、と園長先生に一礼する 。




俺は少し気持ちを落ち着かせたい 、と言い


他の先生方に頼んで職員室で休憩する 。


どうしたらいいんだろ 。


俺はまだ正直この仕事を続けたいと思ってる 。



だって 、子供たちが大好きだから 。




まだまだ子供たちと楽しく話していたい 。


佐 .
      でも……    無理か 、      


また騒ぎをおこしたらどうすんの     ?


記者たちが押し寄せてきて 、いろんな方に迷惑をかけるんじゃない ?



そう考えるとやっぱりやめるべきだよね 、


阿 .
      さーくまっ     !        

佐 .
       あべちゃ 、      ( 泣        


阿部ちゃんがひょこっとドアからのぞきこんできた 。


明るい笑顔に思わず涙がこぼれた 。



急に泣き出した俺の背中を優しくさする 。




少し落ち着くと大丈夫 ?と問いかけてくれた 。


佐 .
      ん 、だいじょうぶ      

阿 .
      そう     ?      よかった   !   ( 笑         


立ち上がってキッチンに行き 、冷蔵庫からとった保冷剤を渡してくれた 。


目擦っちゃったからなぁ……



明日絶対腫れてるじゃん 、 ( 笑


佐 .
      ……ねぇ 、阿部ちゃん       

阿 .
      んー     ?        


佐 .
      俺ね 、ずっと思ってたの       
佐 .
      俺って男が好きなんだよ     ?         
佐 .
      ひかないの 、?      
きもいとか思わない ?


正直 、ずっと思ってた 。


告られてはふられてを繰り返した相手は全員女の子 。




俺の恋愛対象はみんな女の子だったし 。


男を好きだと思ったことは一切なかった 。





んー 、と声をもらして考える阿部ちゃん 。


阿 .
      佐久間は目黒さんの
ことがすきなんでしょ
阿 .
     恋愛に決まりなんてないんだからさ      
阿 .
      佐久間がしたいようにしな     ?        

佐 .
      もう……      阿部ちゃんっ     !!          

阿 .
      ふふ 、落ち着いたら戻ろ    ?        
みんな会いたがってるよ

佐 .
      う"ん"      ( 泣       
ありがとね 、阿部ちゃん





┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 






佐 .
      園長先生       !!         


お昼 、こどもたちが遊び回ってるなか花に水をやっている園長先生 。




呼ぶとゆっくりと園長先生が振り向いた 。


佐 .
       決めました 、       
佐 .
       ……保育士の仕事を
やめさせてください
佐 .
       正直 、やめたくないです        
佐 .
       でもまた騒ぎをおこすのは
迷惑をかけてしまうからいやで 、

園長先生
       そうですか 、そうですか         
園長先生
       またこの仕事を
したいと思いますか ?

佐 .
      ……      ?  はい 、
ずっと続けていたいです

園長先生
      ではまたここで働き
たいと思ったらのなら
ぜひ戻ってきてください
園長先生
       いつでも 、待ってますから      

佐 .
       ……  はいっ      !!         
佐 .
       本当にありがとう
ございました !!


ほんと 、あったかい場所だなぁ 。


そう思いながら仕事に戻るため部屋の中へ入る 。




中にはふっかと阿部ちゃんが悲しそうにしていた 。



顔にでまくりだよ 、ふたりとも ( 笑


佐 .
       ありがとね 、ふたりとも         

深 .
       いつからもう来ないの     ?        

佐 .
       んー……明日退職届
出して終わりかな ?

深 .
       ……そう 、       

佐 .
       にゃは 、なにばけもの   ( 笑         
ちょー泣きそうじゃん !

深 .
       ばけものじゃねぇよ     !!     ( 笑        


よかった 、いつものふっかに戻って       ( 笑



にしても 、何年3人でやってきたっけなぁ〜




大学卒業してすぐ保育士になった俺ら 。


元々は3人どこの保育士になるかは内緒で 、



いつか一緒になれたらいいねって話してたの 。





そしたら2年後転勤して同じ保育園で保育士になれて 。


佐 .
       (       楽しかったな 、       )          

阿 .
       佐久間はやめちゃうけど 、
俺らの関係は変わんないもんね

佐 .
       …………      !         
佐 .
        あったりまえじゃん     !       ( 笑          

深 .
       お前らまじ……   泣かすなよ     !          


目頭を指でおさえるふっか 。


ふは 、ほんと面白いんだよなぁ ( 笑 ( 笑



俺はすっきりしてこどもたちの方へ向かった 。








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