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保育園の中へ入ると阿部ちゃんとふっかが駆け寄ってきた 。
困り眉で俺に問いかける2人 。
責めないで聞いてくれるなんて優しすぎない 、!?
園長先生や各組の先生に深く頭を下げる 。
頭あげてください 、と園長先生に言われ恐る恐る頭をあげる 。
こんな騒ぎをおこしたんだ 、クビに決まってる 。
ぺこ 、と園長先生に一礼する 。
俺は少し気持ちを落ち着かせたい 、と言い
他の先生方に頼んで職員室で休憩する 。
どうしたらいいんだろ 。
俺はまだ正直この仕事を続けたいと思ってる 。
だって 、子供たちが大好きだから 。
まだまだ子供たちと楽しく話していたい 。
また騒ぎをおこしたらどうすんの ?
記者たちが押し寄せてきて 、いろんな方に迷惑をかけるんじゃない ?
そう考えるとやっぱりやめるべきだよね 、
阿部ちゃんがひょこっとドアからのぞきこんできた 。
明るい笑顔に思わず涙がこぼれた 。
急に泣き出した俺の背中を優しくさする 。
少し落ち着くと大丈夫 ?と問いかけてくれた 。
立ち上がってキッチンに行き 、冷蔵庫からとった保冷剤を渡してくれた 。
目擦っちゃったからなぁ……
明日絶対腫れてるじゃん 、 ( 笑
正直 、ずっと思ってた 。
告られてはふられてを繰り返した相手は全員女の子 。
俺の恋愛対象はみんな女の子だったし 。
男を好きだと思ったことは一切なかった 。
んー 、と声をもらして考える阿部ちゃん 。
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お昼 、こどもたちが遊び回ってるなか花に水をやっている園長先生 。
呼ぶとゆっくりと園長先生が振り向いた 。
ほんと 、あったかい場所だなぁ 。
そう思いながら仕事に戻るため部屋の中へ入る 。
中にはふっかと阿部ちゃんが悲しそうにしていた 。
顔にでまくりだよ 、ふたりとも ( 笑
よかった 、いつものふっかに戻って ( 笑
にしても 、何年3人でやってきたっけなぁ〜
大学卒業してすぐ保育士になった俺ら 。
元々は3人どこの保育士になるかは内緒で 、
いつか一緒になれたらいいねって話してたの 。
そしたら2年後転勤して同じ保育園で保育士になれて 。
目頭を指でおさえるふっか 。
ふは 、ほんと面白いんだよなぁ ( 笑 ( 笑
俺はすっきりしてこどもたちの方へ向かった 。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。