夜桜家・あなたの部屋
現在、私の部屋で披露宴の準備をしている
私が着てるこのウェディングドレスは六美セレクトだ
レースを全体的に使ったドレスで、袖口はショールのようになっている
髪は二刃姉さんにシニヨンにしてもらった
おまけにティアラとイアリングも付けてもらっている
今日は私と嫌五の披露宴
二刃姉さんには「もっと早くしても良かったのにね」と言われた
でも、夜桜前線も終わって一区切りがついたからちょうどいいタイミングだ
もう大勢来てるみたいだから行くか
夜桜家・庭
六美と太陽の披露宴は新しい夜桜当主夫婦のお披露目
じゃあ私達のはどういう意味の披露宴になるんだろう
まぁ…お披露目か…
言えない…2人でどっちが先に好きになるかの賭けをしてたなんて…
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苦笑いされた……
まぁこの反応が当たり前か…
これ言い出したの嫌五だし
もうすぐ始まるってことは嫌五ももう来るかな
今日初めて見る嫌五はいつもと違いすぎた
茶色のタキシードの胸元には黄色のブートニアが付いている
そのブートニアの花が何かは知らないけど
いやそこじゃなくて…
嫌五はいつも前髪で見えない目が大きく見えるようになっていた
え、センター分け?
ヤバい…!直視できない!
嫌五は私の様子に目もくれず自身の胸元にある花を刺している
誕生花?私の?
なんか色々言ってるけど目の前の嫌五の顔が想像よりカッコよくて何も話が入ってこない
あれ、前見た時ってこんなにカッコよかったっけ?
事実だけど……なんか本人に言われるのは腹立つ…!
自分に自信があるのがこんなに羨ましいと思うの初めてだわ…
このナルシストめ……!
こんな調子じゃ今日の披露宴が終わる頃にはヘトヘトだな…
こんなに異性に対してドキドキしたの初めてだ
嫌五はスキップしながらルンルンと歩いていく
人の気も知らないで…!
本当に思ってるとしてもなんか不意打ちな感じで言わないでほしい…!
今日、耐えられるかな…
そんなこんなで披露宴が始まった
六美達の時と同じように二刃姉さんが挨拶をする
そして来てくれた人たちは食事をしたり、仲良く話したりしている
中には私達に話しかけてくれる人も…
ここにいる人は夜桜家と関わりのある人が多いけど、私に関わりのある人も割と来ているようだ
てか…
出会った頃はなんかバチバチしてた気がするけど…
まぁ…いいか…仲良さそうだし
穏やかに微笑むともりさん
その横には海良さんもいる
相変わらず優しい表情を浮かべるともりさん
海良さんはシャイな人なんだろうか…
なんか婿入り前の太陽みたい
あれ…いつのまにか花美さんがこっちに来てる
嫌五との話は終わったのか
披露宴が始まってから、いつも弟妹愛が半端ないあのシスコン兄さんが静かだ
なんで?弟の披露宴とかめちゃくちゃ邪魔したそうな人なのに
六美達の時も辛三兄さんと七悪に抑えられてたし…
まぁ静かな方が平和だしいっか
四怨姉さんは外に出ない人だから…うん仕方ない
え、何言ってのこの人
あー…なんか…疲れた…
ていうか…
思い返すのもなんか恥ずかしいけど、前に温泉旅行に行った時、急に嫌五にキスされた
あれは何だったんだ?
なんか…思ってたよりちゃんとしてた
それに嫌五が当然かのように話すから私は地味に照れてる
なんか…ここまで聞いたら真面目な嫌五に私は弱いんだなと思える
あれが真面目かどうかは知らないけど
突然とカラオケで披露宴に来ていたすべての人の目と耳がカラオケの方に向いている
だから…伝えたいことは今伝える
嫌五と結婚してすぐの時、私と嫌五はとある賭けをした
どっちが先に相手を好きになるかっていう賭け
私が先に嫌五を好きになったら嫌五に高いアイス500個
嫌五が先に私を好きになったら披露宴をやる
これがお互いが賭けたこと
そして、実際披露宴は行われた
それって…つまり…
嫌五は超がつく程の気まぐれだ
だから…この披露宴が嫌五の気まぐれで行われたことなら……
じゃあ……
ただ……
あの時の話はちゃんと覚えてる
まだ出会ってすぐで、お互いのこと何も知らなかった私達が初めて長い時間話すことができた
最近は任務の疲れとかでゆっくり話す機会がなかった
だから____________
いつから好きだったかなんて分からない
そんなこと、考えるだけ無駄な気がする
私はちゃんと恋愛結婚をしてる
バッ!!
カラオケの方に向いてた足は急に私の方に向いた
そして抱きしめられる
嫌五の腕は私の背中と後頭部にまわされている
それにつられるように私も嫌五の背中に腕をまわす
こういう冗談まじりの会話も結構してきた
こういう平和的な会話が私と嫌五らしいと思う
六美と太陽達とはまた違う
多分、2人よりお互いの価値観とかは全く違うし、合わないと思う
それでも私達は支え合って生きていけると思える
これは2人の披露宴
ドレスのイメージ↓

ルドベキア(8月25日の誕生花)↓

ブートニア↓

シニヨンのイメージ↓



















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。