____リドルside
僕の前であたふたと焦る動作を繰り返す監督生
その姿が少し面白くて笑ってしまった
でも、監督生にさっきいったように、僕の友人、あなたが最近ずっと話しかけてこない
嫌われたわけではないと思う
でも、あなたはあの場に確かいなかった……
だから、面白いんだけどね
はっ、しまった。ついキツイ言葉になってしまった
あなたは……大丈夫、だよね
あなたは僕のことをよくわかってくれているし、どうしてこんな口調になってしまったかもわかってくれるはず
今日は確か寮長会議があったはず…それで使う書類かな
全く、相変わらず言葉が少し足りていないようだね
そこは2年生になっても変わらないのかな
最後は少し言い過ぎたかもしれない
でも、これは事実だ。あなたは一人で何でもできるわけじゃないんだから
…そういえば、あなたが頼ってくれたことあったかな
なんだかいやな予感がする
黒い、インクの音がした
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。